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  | HOME | >第186回国会活動報告>>教育委員会改革・附帯決議に党独自案




5月16日ブログより抜粋
 大変残念なことですが、まだまだ学校現場でのいじめによる生徒の自殺が起きてしまっています。昨年の国会でいじめ対策法を成立させ、学校、教育委員会などで相当の対処が出来るようにしましたが、やはり十分ということはあり得ません。
 大津のいじめ自殺事件等をうけて60年振りの教育委員会制度の抜本改正案でした。対案の民主・維新案は教育委員会制度を廃止して、教育も地方公共団体の行政の一部局として、その執行の権限と責任は首長にあるという案でした。
 度重なる質疑、参考人の方々の意見等をお聴きして来ましたが、今回は政府案に賛成し生活の党がかねてから主張している教育政策に関する事柄は、与野党協議を経て附帯決議に盛り込んでいただくことが出来ました。
→ブログ全文


本会議
4月15日
政府案への代表質問
5月20日
政府案への賛成討論

文部科学委員会
4月16日 4月18日 4月25日

5月7日 参考人質疑 5月9日 5月14日(午前)参考人質疑

5月14日(午後) 5月16日



教育の再生を図るため、地方公共団体の長が当該地方公共団体の教育、学術及び文化の振興に関する総合的な施策の大綱を定めることとするとともに、当該大綱の策定に関する協議等を行うために総合教育会議を設けることとし、あわせて、地方公共団体の長が議会の同意を得て任命する教育長が、教育委員会の会務を総理し、教育委員会を代表することとする等の必要がある。




地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部を改正する法律案の概要

趣旨

教育の政治的中立性、継続性・安定性を確保しつつ、地方教育行政における責任の明確化、迅速な危機管理体制の構築、首長との連携の強化を図るとともに、地方に対する国の関与の見直しを図るため、地方教育行政制度の改革を行う。

概要

1.教育行政の責任の明確化

○ 教育委員長と教育長を一本化した新たな責任者(新教育長)を置く。(13条関係)
○ 教育長は、首長が議会同意を得て、直接任命・罷免を行う。(4条、7条関係)
○ 教育長は、教育委員会の会務を総理し、教育委員会を代表する。(13条関係)
○ 教育長の任期は、3年とする(委員は4年)。(5条関係)
○ 教育委員から教育長に対し教育委員会会議の招集を求めることができる。(14条関係)
また、教育長は、委任された事務の執行状況を教育委員会に報告する。(25条関係)
2.総合教育会議の設置、大綱の策定
○ 首長は、総合教育会議を設ける。会議は、首長が招集し、首長、教育委員会により構成される。(1条の4関係)
○ 首長は、総合教育会議において、教育委員会と協議し、教育基本法第17条に規定する基本的な方針を参酌して、教育の振興に関する施策の大綱を策定する。(1条の3関係)
○ 会議では、大綱の策定、教育条件の整備等重点的に講ずべき施策、緊急の場合に講ずべき措置について協議・調整を行う。調整された事項については、構成員は調整の結果を尊重しなければならない。(1条の4関係)
3.国の地方公共団体への関与の見直し
○ いじめによる自殺の防止等、児童生徒等の生命又は身体への被害の拡大又は発生を防止する緊急の必要がある場合に、文部科学大臣が教育委員会に対して指示ができることを明確化するため、第50条(是正の指示)を見直す。(50条関係)
4.その他
○ 総合教育会議及び教育委員会の会議の議事録を作成し、公表するよう、努めなければならない。(1条の4F、14条H関係)
○現在の教育長は、委員としての任期満了まで従前の例により在職する。(附則2条関係)
※政治的中立性、継続性・安定性を確保するため、教育委員会を引き続き執行機関とし、職務権限は従来どおりとする。

施行期日
平成27年4月1日




政府及び関係者は、本法の施行に当たり、次の事項について特段の配慮をすべきである。

一 本法施行後、教育の政治的中立性等を確保した上での地方教育行政における責任体制の明確化、迅速な危機管理体制の構築、地方公共団体の長と教育委員会との連携の強化等の状況について、必要に応じて検証を行い、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとすること。

二 都道府県における広域人事交流の調整などにより、一定水準の人材が確保されるような仕組みを考慮しつつ、県費負担教職員の人事権については、義務教育費国庫負担制度を堅持しつつ、市町村に属するものとするよう検討を加えること。

三 学校現場に民意を反映していくため、保護者や地域住民の参画を得ながら学校運営の改善や学校支援の充実を図ることができるよう学校運営協議会の設置の促進に努めること。また、地方公共団体の財政状況による格差が生じないよう、財政措置も含め学校運営協議会の設置及び運営に係る支援策を講ずること。

四 地域住民の教育に対する信頼と期待に応え、開かれた教育行政を推進する観点から、教育委員会や新設される総合教育会議の議事録の作成・公表が確実になされるよう万全を期すこと。

五 地方公共団体の長は、総合教育会議における協議に当たっては、主宰者として主体的な役割を果たすこと。また、教育委員会とともに、いじめ事案など重大かつ緊急な対応を要する事案に適切かつ迅速に対処し、住民に対して教育行政における責任を果たすこと。

六 教育委員会は、権限が強化される新教育長による事務執行を、住民目線による第三者的立場からチェックするとともに、過去の基本的な施策が住民の期待に応える成果となっているのか、取組の方法が効果的なのか、といった観点から点検・評価を行うこと。

七 新法第五十条の文部科学大臣の指示の明確化については、自治事務に対する国の関与は限定的であるべきという地方自治の原則を踏まえ、国の関与は最小限とすべきことに留意して運用すること。