国土の整備、交通政策の推進等に関する調査 |
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○青木愛 立憲民主党・社民の青木愛です。よろしくお願いいたします。 質問に入る前に、通告をしておりませんが、大臣に御見解をお願いしたいと存じます。 先ほど、いわゆる桜を見る会前夜祭に関しまして、その費用を安倍前総理側が補填していた問題で、安倍前総理の公設第一秘書が略式起訴されたとの報道が入ってまいりました。政治資金規正法違反、それ自体も大問題です。しかも、自らしか答えられない問題について説明を求められたその総理大臣が国権の最高機関たる国会において虚偽答弁を重ねたという罪は果てしなく重いものと考えております。 この点について、まず赤羽大臣の御見解をお伺いしたいと存じます。 ○赤羽国土交通大臣 いや、その点について何を聞かれているのかちょっと定かではありませんが。 詳細について私述べる立場ではございませんが、いずれにしても、議員は掛けられた疑惑については自らの責任で説明責任を果たすということであると思いますし、報道によれば、安倍前総理もそのような意向を示されているというふうに承知をしております。 私から申し上げるのはこれだけです。 ○青木愛 行政府の一員として、国土交通大臣の御見解をお伺いした次第でございます。 この間、安倍前総理、百十八回もの虚偽答弁を行った、そういう調査がなされております。極めて遺憾であります。是非、この国会、公開の場で国民に対して前総理自らの説明責任を果たしていただきたい、そのことを強く求めさせていただきたいと思います。 それでは、GoToトラベルを始めとする質問に入らせていただきます。よろしくお願いいたします。 尾身先生には、御出席をいただきまして、誠にありがとうございます。 それでは、まず赤羽大臣から御質問をさせていただきたいと思います。 急転直下のこのGoToトラベル停止で、国民もそうですし赤羽大臣も大変振り回されたという状況だと、そういうお立場だというふうに認識をいたしますけれども、やはり観光業を所管をする国土交通省、その大臣として、事ここに至りましては、やはり国民に対しましても明確なメッセージを伝えていただきたいと思っています。 この間、エビデンスがないのでGoToトラベル進めていくと、また、今回も苦渋の決断だと、そういうメッセージが大臣から伝わってきております。それであるとしますと、今、この旅行というものについて、GoToトラベルは停止をいたしましたけれども、国民が今この段階において旅行をする、そのこと自体についてはよいのか、あるいはやはり自粛をするべきなのか、それを所管大臣として明確にまずメッセージをお伝えいただきたいと思います。 ○赤羽国土交通大臣 私のメッセージを切り取られて御紹介されてもちょっと誤解されるんではないかと思いますが。 結論的に言うと、この年末年始という特殊な期間で、特殊というのは、忘年会や新年会、また帰省、また地方によっては成人式等々の会合があるようなときに、移動が多いとき、人が多いときにはより静かな年末年始を送っていただきたいというのが分科会の御提言にもあり、それを受けての政府の一段と厳しい予防的な措置を様々とっているわけであります。これは、営業時間の短縮ですとか医療体制の拡充ですとか、その中の一環としてGoToトラベル事業も全国一斉に停止をしているということでございます。 それはやむを得ない措置だというふうに思いますが、他方で、この新型コロナウイルス発生から一貫して大変厳しい状況が続いている観光関連産業、運輸関連産業、この観光関連産業は、御承知でしょうが、地方、各地域の主要産業の一つでございます。裾野も広く、全国で九百万人の雇用を抱えていると、ですから、地域の経済、雇用を守るために私はGoToトラベル事業を展開していると、しかし、これは、当然のことながら感染拡大防止というのが大前提の中での新しい旅のスタイルの模索であるということを思っているわけであります。 ですから、年末年始の旅はどうかということであれば、基本的には政府の一員として静かな年末年始を送っていただきたいということでございますが、旅行自体がどうかといえば、それは、私は観光庁を所管する担当の大臣でありますし、観光政策というのは、経済的、雇用的な成果だけではなくて、日本の各地域が持つ自然ですとか食ですとか地域の芸術、文化、歴史、こうしたことを学ぶ、体験する大変意味のある産業であり、観光立国政策としてしっかりとそれは継続していくと、私は一貫しているというふうに思っております。 ○青木愛 やはり明確なメッセージが伝わってこないんですね。その覚悟が見えないわけなんです。 やはり今自粛をすべきということであれば国民もそれに従っていただけるでしょうし、こういう危機的な状況でありますので、自粛するのであれば、それに見合う補償をやはりきちんとする覚悟を持っていただきたいと思うんです。どこか人任せという感じを受けるんですね、私とすると。 私も、地元は観光業の皆さんいらっしゃいますから当然観光業も救わなければなりませんし、そして同時に、やっぱり国民の命も守らなければならない、健康も守らなければならないわけです。 例えば宿泊所あるいは今飲食店が焦点になっておりますけれども、皆さんそれぞれ事業者は消毒液を用意して、そして体温を測って、そして入店をしていただいています。だけれども、市中にはやはり無症状の方がいるんです。症状は出ていないけれどもウイルスを保有している方々がたくさんいるというふうに思います。なので、旅館、宿泊業であったり飲食店がそういう備えをしても、政府が無策であればどんどんこの感染が広がっていってしまう、そういう状況にあろうかと思うんです。 だから、やはり赤羽大臣としてもその辺の、旅行も、何というのか、そんな中途半端なお話ではなくて、きちんと政策を施していただきたいんですよね。 ○江崎委員長 ちょっとお待ちください。質問の途中で手を挙げないでいただきたいと思います。 どうぞ続けてください。 ○青木愛 ですので、政府としてきちんと、国民任せで自己防衛で旅行にも行ってもいいですよと、そういう姿勢であるのだとすれば、そんな国民任せではいけないでしょうということなんです。そんな自己防衛に、国民のそういう自己防衛に任せるのではなくて、政府としてきちんとこの無症状者対策、これをきっちりしない限りは、私は、このGoToトラベルの再開はあり得ないのではないかと、もちろん地域によるかもしれません、そう思うんですけれども、いかがでしょうか。 ○赤羽国土交通大臣 五月に緊急事態宣言が発出され、ほぼ多くの国民の皆様はステイホームを守られました。その間、全国の観光地、温泉地の宿泊所はほぼ休業いたしました。これが一月、二月、これ以上進むと、命と暮らしを守るという意味では、経済的にもう本当に成り立たなくなる、仕事がなくなる、生活ができなくなる、こうしたことが続けていいのかということは大変大きなテーマだというふうに私たちは受け止めております。 そうした中で、今言われたように、以前は、旅館に泊まる、ホテルに泊まる、そのときに全員に検温をするようなことはありませんでしたし、調子が悪い方を保健所に必ず報告をして、そして、保健所で感染が確認をされたら、それを必ず旅館に回答があり、それはGoToトラベルの事務局に全部報告をしなければいけないという、こういう義務付けはまさに今回の我々がつくった政策であります。全くそこを無策と言われるのは、私は心外であります。 そして、確かに新型コロナウイルスというのは正体が完全に解明されているわけではないというふうに私は思っておりますので、これでいいというふうには全く思っておりませんが、現状の中でこうした、保健所に届ける、そして、無症状の方でも、感染をさせたとかその人が感染になった場合は全部漏れなく基本的には保健所から事務局にちゃんと通知が来るようになっております。その数字は全部捕捉をしていると。 ですから、何もやっていないというわけではないし、もちろん、常に尾身先生始めとする分科会の専門家の方々の御提言を受けてそれなりの対応を適時適切にしていくということは当然だと思いますし、それは常に守っていかなければいけないと思いますが、何というか、白か黒かとかですね、そういうことが、何というかな、人任せじゃないというのは私はちょっと違うのではないかと。 この感染拡大防止と経済社会活動の両立ということをにらんでどうしていくのがいいかという、それは、私、国土交通大臣としての責任を人に任せているつもりは全くございませんので、それははっきりと申し上げておきたいと思っております。 ○青木愛 もちろん、その両輪をにらんでいるからこそ私も申し上げているわけでありまして、中途半端な対策よりは、より一歩踏み込んだ方が後々よろしいのではないかというふうに思うわけです。 今、民間の方でありますけれども、この無症状者を対象にした検査を行っていただいておりまして、陽性率が一%から二%という数字が上がっています。東京都、人口一千三百九十万人ですから、症状が出ていない陽性者が一%から二%といたしますと、約十四万人から二十七万人いらっしゃるという計算になります。民間の検査であってもこれは無視できないというふうに思っておりますけれども、やはりこの無症状者の対策を講じませんと市中感染は止まらないのではないかと心配するわけでございますけれども、この無症状者に対する対策について、尾身先生の御見解を是非お伺いさせていただきたいと存じます。 ○尾身茂 独立行政法人地域医療機能推進機構理事長 お答えいたします。 委員がおっしゃるように、今回のコロナウイルス、これの最大の特徴と同時に最大の我々にとってのチャレンジ、これは、おっしゃるように、無症状者の人が感染をさせることが多いということが、これはかなり前から分かっています。 それで、二つの方法が、これ、無症状者の人を全員、理想的には、キャパシティーがあれば国民を全員を一週間に一度とかこれをやるということがこれは理想ですけれども、現在のところは、キャパシティーがこれは現実的に。 そうなると、どういうことが現実的にできるかといえば、一つは、今の状況、今の現下の状況は、委員おっしゃるように、感染をしている確率が結構高くなっているので、人々のまず自覚ですよね。自分が感染しているかもしれない、あるいは人に感染させるかもしれないという認識の下に行動をということで、我々も、飲食の機会であるので、なるべくそういうところは避けるようにマスクをするとか、あるいは少人数というのはそういうことですよね、個人の努力。それから、国と自治体については、最近話題になっているようにしっかりした環境づくりをつくっていただきたいと。 それから、今の検査については、これは私どもが、七月だったと思いますけど、検査についてはキャパシティーを増やす必要がありますけど、これを、増やしたキャパシティーをどう戦略的に使うか、どういう目的で使うかということはこれ極めて重要なんですけれども、残念ながら、我々の努力不足もあるかもしれませんけど、この基本的な考えが、まだ認識が社会に伝わっていない。 どういうことかといいますと、無症状者ということがキーワードの一つであることは間違いなく、その無症状者の中でも実は二つのカテゴリーがあるんだということを我々申し上げていて、それで、無症状者の一つのカテゴリーはいわゆる2aという、我々は、もう先生方は多分御承知だと思いますが、このカテゴリーは無症状なんです。しかし、検査をすれば検査の確率が、ある程度PCRの確率なんかが高いと思われる場所あるいは人のグループがありますよね。その典型的なものが高齢者施設とか、あるいは昔でいえば夜の町、何例か出れば、その周辺の人はほとんど無症状者ですけれども、これを徹底的にやると。最近、国の方でも、感染のレベルが高いところでは無症状者でも徹底的にやることも考えるということ。 この2aという人に対して徹底的に検査をすれば、これは今までの経験でも分かっていますし理論上でも分かっている、これは、感染拡大防止に、つまり実効再生産数を下げるんです。このことが分かっているから、この無症状者、今言った事前確率が比較的高い、今でいえば高齢者施設とかそういうところに徹底的に、一例でも出れば、あるいは感染のレベルが高いところでは出なくてもやるという態度、これが無症状者の検査。 もう一つのいわゆる2bというものは、ほとんど確率が低いんだけれども、これは、私は大きく分ければ二つあると思います。個人が安心して例えば帰省をしたりとか、あるいはビジネスのトラックというような個人、もう一つは、経済活動をしっかりと、経済活動というか興行なんかもそうですね、サッカーゲームだとかそういうこと、これは社会経済を活発にさせたいということのための検査。それからもう一つは、先ほどの安心しておじいちゃん、おばあちゃんに、これは当然分かりますよね。その検査は、しかし、今、国がそれを全部行政検査としてできないので、今、民間の人がやられていますよね。これは、私は民間の活力。この今の状況を何とか乗り越えるには、国だけでは無理です。これは、民間も国もそれぞれの役割を、この2bについては民間のいろんな動きがあるので、それは私はどんどんやってもらう。 ただ、そのときには、検査のクオリティーコントロールというものと、それから、検査をしてポジティブになった人をしっかりと報告していくことがこの二つの条件ですよね。それを踏まえながらやっていただく。その目的は、こちらの方はむしろ安心あるいは経済活動を活発にするということのため、少しそこは目的と意義が違うので、それをうまく理解をした上でやったらどうか、それが無症状対策だと私は思っております。 ○青木愛 ありがとうございます。 いずれまた、このGoToトラベル再開するのかどうかも含めて、また尾身先生の意見が求められていくんだろうと思います。是非、この無症状者対策、これをしっかりと国民に分かるような上で判断をお願いしたいなというふうに思っております。 あともう一点、尾身先生に、時間のない中でありますがお伺いしたいと思いますので、よろしくお願いします。 医療現場で頑張っていらっしゃるお医者さんあるいは看護師等の医療従事者に対する手当がなかなか十分に行き渡らないという点なんですけれども、派遣元に対してはこの度手当が導入されまして、まずよかったんですが、元々医療現場で既に頑張っていただいている多くの医療従事者の方々がいらっしゃいます。聞くところによると、ボーナスも減給されるのではないか、そんな声まで聞こえてきますけれども、そんなことはあってはなりませんし、御本人はもちろん、御家族のことも考えればもっと手当を手厚くさせていただくしかないんですけれども、お金だけの問題ではないですが、せめてそこの手当を十分にさせていただくべきではないかなと。 これは、なぜこれが実現できないのか、尾身会長の御見解をお聞かせいただきたいと存じます。 ○尾身茂 独立行政法人地域医療機能推進機構理事長 お答えいたします。 委員おっしゃるように、私も今独法の責任者として医療の現場も日々関与しているわけですけど、医療の方は、今回のコロナのことで経営上も大変になっていますし、それから、今、国あるいは自治体の要請に応えるようにして、ベッドをコロナ用に空けるわけですよね。そうすると、空けた分一般の、例えば本来なら手術をするとかということで、そこによる収益があるんですけど、それがなくなるということで、病院経営にも影響があることはもう先生御存じで、その結果として、医師、看護師さん、その他医療関係者の人が、収益も減ってきてボーナスもカットされ、カットというか、今までよりも少なくなっている病院が結構多いわけですよね。 医療関係者は、もとよりこういう日本の言わば国難ということですから、これは、本当に医療関係者は使命感で、もう限界の中でやっているわけですよね。終われば何かリラックスできるといっても、そうならない。もう日々オーバータイムもあるし、また、ほかのところへ行って感染させてはいけないという緊張をずっと強いられているわけですね。 そういう使命感でやっているんですけど、その中で、少なくても経済的な、その上にボーナスがカットされたというようなことになれば、我々がその立場になれば、お金のために働いているわけじゃないけれども、せめて財政的な支援ぐらいは欲しいと思うのが私は当然人の心だと思います。 したがって、国の方もいろんな支援をしていただいているというふうに私は理解しています。空床があったら補償する、診療報酬、それはいろいろやっていただいていますが、ここについては更なる強力な支援をお願いしたいと私自身は思っております。 ○青木愛 時間が参りましたので、その点、尾身先生からもお話がございましたので、厚労省としては重く受け止めていただいて進めていただきたいと思います。 質問を終わります。ありがとうございました。 |
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