大臣所信に対する質疑 |
---|
|
カーボンプライシングについて ○青木愛 立憲民主党の青木愛です。 昨日午後六時から、ウクライナのゼレンスキー大統領が日本の国会でオンライン形式で演説をされました。その中で、ゼレンスキー大統領は、日本はアジアで初めてロシアに圧力を掛けましたと日本の対応に感謝を述べました。さらに、大統領は、ロシアは核物質の処理場を戦場に変えました、戦争の後、この処理にどれほどの時間が掛かるか想像してみてくださいと述べられました。ウクライナでは既に数千人が犠牲になり、そのうち百二十一人は子供でした、ロシアがサリンなどの化学兵器を使った攻撃を準備しているという報告を受けています、さらに、核兵器が使われた場合の世界の反応が話題になっていますと語られておられました。 二十一世紀は人類全員が協力をして地球的課題の解決に取り組まなければならないにもかかわらず、ロシアがウクライナを侵略し、住宅や病院や学校を攻撃し、子供たちや住民が多数犠牲になっています。ロシアの侵略行為と無差別殺人は絶対に許せません。毎日テレビでウクライナの惨状を見ていますが、国土と国民の命を守るために先頭に立って奮闘している大統領から直接お話を伺いますと、世界は一致団結して直ちにこの戦争に終止符を打ち、ウクライナに平和をもたらさなければならないという思いを更に強くしたところでございます。 冒頭に昨日の感想を一言述べさせていただきました。 それでは、大臣所信に対する質疑に入らせていただきたいと思います。 せんだっての予算の委嘱審査において時間の関係で質問できなかったテーマから本日は質問をさせていただきたいと思います。 カーボンプライシングについてからお伺いをします。 温室効果ガス排出削減のための政策のツールの一つとして、炭素税、排出量取引制度などのカーボンプライシングを導入する国・地域が拡大をしています。カーボンプライシングとは、二酸化炭素排出に対して価格付けを行い、市場メカニズムを通じて排出を抑制する仕組みです。一九九〇年にフィンランド、ポーランドが炭素税を導入したのを皮切りに、ヨーロッパ地域を中心として炭素税、排出量取引の導入が進んできました。また、二酸化炭素排出量世界一の中国でも昨年から排出量取引が導入をされています。 日本では、二〇一二年から炭素税の一種として地球温暖化対策税が導入されており、二酸化炭素の排出量一トン当たり二百八十九円を徴税しています。ただし、この税率は、スウェーデンの約一万五千五百円、フランスの約五千九百円、カナダの約三千六百円など、諸外国に比べますとかなり低い状況にあります。東京都や埼玉県では、独自の排出量取引制度を導入し、エネルギーの使用量が多い工場やビルを所有する企業に対しては排出の上限を設けています。 山口大臣は、就任当初、昨年末までにカーボンプライシングについて必要な方向性を示すとされていましたけれども、昨年末までに政府として明確な方向性を示すことには至らず、先送りとなっております。今年六月に策定されますクリーンエネルギー戦略の中で、カーボンプライシングに関する一定の結論をまとめることができるのでしょうか。また、その場合、炭素税を含めたポリシーミックス、どのようなところを目指しているのか。カーボンプライシングの四類型として、炭素税、国内排出量取引、クレジット取引、炭素国境調整措置などがございますけれども、どのようなミックスを目指されているのか、まずそこからお伺いをさせていただきます。 ○山口壯 環境大臣 昨年の八月、あっ、失礼、昨年、環境省の税制改正要望では確かにこのカーボンニュートラルに向けたカーボンプライシングを含むポリシーミックスの推進というふうになっていたのが、年末、これは自由民主党の中ですけれども、この税制改正大綱の中ではカーボンニュートラル実現に向けたポリシーミックスという書き方になって、我々は、このポリシーミックスの中にカーボンプライシングについても十分含まれているということで我々これを受け止めたわけですけれども、年明けて、岸田総理の施政方針演説の中ではっきりとカーボンプライシングという言葉が使われました。 その意味では、それを受けた格好でもって今度は岸田総理が、これ一月十八日ですけれども、クリーンエネルギー戦略検討会議ということで、その中で萩生田経産大臣と私に対して、このカーボンプライシングについても方向性を見出すようにという指示があったところです。総理指示を踏まえて、クリーンエネルギー戦略の取りまとめに向けて、カーボンプライシングについての何らかの方向性を見出していくべく努力をしているところです。 確かに、カーボンプライシングには、炭素税のほか、排出量取引あるいは自主的なクレジット取引があるわけですけれども、それぞれの特徴を踏まえた今検討を行っているところです。カーボンプライシングについて考える際には、国民、自治体、あるいは企業など、それぞれのステークホルダーの理解をいただくことが必須なものですから、今丁寧に議論を進めているところです。 中央環境審議会の炭素中立型経済社会変革小委員会における議論、あるいは地域の様々な関係者の方々と意見交換を行う全国行脚、これは私と二人の副大臣の方、あるいは大臣政務官、二人の大臣政務官の方々と手分けしながら、最終的には一都一道二府四十三県全て網羅したいと思いますし、大分、今四分の一ぐらい行けているところだと思います。オミクロンさえもう少しおとなしくなれば、どんどんどんどん加速化していきたいと思っています。その中でも、カーボンプライシングについて意見を承っているところです。 それから、様々な産業界との意見交換も行っております。鉄鋼業界、ガス業界、電力業界、あるいは様々なところと、これから更に自動車業界も含めてやっていくつもりです。その中でいろいろな意見はあります。 そういう中で、我々の意見としては、そのカーボンプライシング、特に炭素税について、地球温暖化対策税というのが既にありますけど、これが約二千二百億円、そして、カーボンプライシングについて、一つは人々の行動変容を、の変化を促す、もう一つはイノベーションに向けての財源と、二つの要素があると思います。で、イノベーションの財源については、地球温暖化対策税の二千二百億円では全く足りないわけですから、そこをどういうふうにこのカーボンプライシングというところで補っていくか。でも、私はそれでも足りないと思います。 そういう中で、どういうふうに日本が今の脱炭素、あるいはそこからそれぞれの業界をある意味でぐっと押し上げていくような政策、これを萩生田経産大臣と協力しながらやっていく際に、いろいろと先生方のお知恵も拝借しながら、あるいは国債の在り方についてもまた議論が及ぶかもしれません。そういう中での一つとしてカーボンプライシング、これは、この何らかの方向を見出すべく今努力をしているところです。 ○青木愛 岸田総理からもカーボンプライシングについては明確な指示があったということでありまして、そして、この四類型の中でも特にこの炭素税に注目されているというふうに受け止めました。一つはイノベーションの創出、また一つは行動変容に資するということで炭素税を位置付けられているという御答弁だったと思いますけれども。 業界との様々な話合いが行われているんだと思いますが、例えば消費税は、消費を抑制することはあっても、消費税の導入によって消費が拡大するという効果は望めないわけでありまして、それと同様に、このカーボンプライシングも、企業の研究開発あるいは設備投資の意欲、また能力をそぐものであって、また産業の国際競争力にも悪影響を及ぼすのではないか、そういった懸念が指摘されるわけでありますが、政府は、その点を認識しつつも、成長戦略に資するカーボンプライシング、この視点の必要性を環境省の方では説かれているんですけれども、この成長戦略に資するカーボンプライシングというのはなかなか具体的にイメージできないんですけれども、どういった内容のものを指すのでしょうか。そこを是非お聞かせいただきたいと思います。 ○山口壯 環境大臣 個々の業界のことについて触れるのは余り良くないとは思うんですけれども、いろんな業界とお話しさせていただく中で、例えば鉄鋼業界、コークスと一緒に燃やせばCO2、H2で燃やせばH2O、じゃ、高炉を物すごい額で変えなければいけないとなるとどれぐらいかと。何千億円じゃないわけですね、何兆円レベル。しかし、これは、そのことによって脱炭素、しかも、そういう鉄鋼の造り方ができれば、それは世界の中で非常に大きな競争力を持つと思います。 今、結局環境に配慮していない製品というのがどんどんどんどん忌避されていく方向にあると思います。その意味で、この成長に資するカーボンプライシング、鉄鋼業界にあるいはサポートしようとするときには、やっぱりただ単に我々がサポートするだけではなくて、やっぱり鉄鋼業界としてもこのカーボンプライシングという形で受け入れながら、その中で官民一体の財源の出し方を工夫していくと。私も、かなり直截な物の言い方もしています。内部でとどまっているものがあれば、それも浮沈が関わっているんであればお願いできますかという形でもってこの議論をさせていただいたりしているところです。 それは、いろんな業界、例えば自動車業界においては蓄電池の話もあるでしょう。したがって、それを、カーボンプライシング、それだけ見てみれば税金なんですけれども、そのことによって、それを引き受ける、で、引き受けるから官民一体のサポートの仕方ができるというふうに私自身は整理しているものですから、それが成長に資するカーボンプライシングというふうに取っていただければ幸いです。 ○青木愛 様々な企業体から炭素税を徴税をして、それを原資として、国からも補助を入れながら、また新しい鉄鋼を造るにしてもCO2を出さない鉄鋼を造るような、そういう技術開発を進めていくと、各業界の業種においてですね、そういうことでよろしい、で、そういうことは理解をいただけるものなんでしょうか。 ○山口壯 環境大臣 今、たまたま、済みません、鉄鋼業界のことを話題にしているんですけれども、物すごく真摯に脱炭素について考えておられます。もう正直私が予想したよりもずっと深く、丁寧に、真剣に、本気で考えておられるということがよく分かりました。 他方、そのことが業界にストレートな形で行けば負担になる、あるいは競争力をそぐこともあり得ると。だから、我々はどういうふうにしたらそれが成長に資するか、世界の中で日本の鉄鋼業界が再び冠たる地位を占められるかどうか、そういう発想でもって、知恵を合わせて、心を合わせてということで今議論させていただいています。かなりそこは各業界とも、このカーボンニュートラルの趨勢はもう変わらないだろうと、これは、それを前提に物事を考えていかなければいけないだろうと、これからのビジネスは環境に配慮し、あるいはこの脱炭素に配慮したものでなければ外からの投資も来ないだろう、あるいは今ある投資も引き揚げていくだろうと、これぐらいの危機感を持っておられます。 ですから、政府としてはどういうふうにその気持ちをサポートできるか、それを全国民の理解を得ながらサポートできるかと、今そういう発想でもって全国行脚あるいは産業界との意見交換をさせていただいています。 ○青木愛 ありがとうございます。 今回、このカーボンプライシング導入調査事業として二億五千万、これ計上されているんですけれども、これはまずどのような調査を想定されているのでしょうか。 ○和田篤也 環境省総合環境政策統括官 お答え申し上げます。 御指摘いただきましたカーボンプライシング導入調査事業、二億五千万、令和四年度予算でございますけれども、カーボンプライシング導入に当たりまして、ただいま大臣、それから委員の御指摘にもありましたように、成長に資するといった観点でより効果的で効率的な制度を速やかに導入、実施できるよう必要な調査分析を行うということとさせていただいております。 例えば、一定の炭素価格の仮定を置いた場合のCO2の削減効果に関する分析、それから、諸外国におけるカーボンプライシング導入事例の最新の調査分析など、環境省として、本事業によって得られる知見を成長に資するカーボンプライシングの制度設計に最大限に生かすとともに、積極的な発信も行ってまいりたいと考えております。 ○青木愛 君 とにかく成長に資するカーボンプライシングということが合い言葉なんだと思いますけれども、企業の方でも今のこの現状においては危機意識を大変本気で持たれているという大臣からのお話もございました。 クリーンエネルギー戦略の取りまとめ役、これは経産大臣というふうにされているんですけれども、やはり脱炭素型の経済社会、その転換に向けては、むしろ環境大臣が政府全体を力強く牽引していくことが必要だというふうに考えます。 これからの日本の経済、是非、経産大臣ではなく、私は環境大臣こそがこの日本経済を引っ張っていく役割があると思いますけれども、先ほども山口大臣の本気度はお伺いしましたけれども、改めて御決意をここで伺っておきたいというふうに思いますけれども、一言よろしくお願いいたします。 ○山口壯 環境大臣 この脱炭素社会の実現に向けてはもう経済社会全体の変革が必要であるということは、もうそれぞれ御理解いただいていると思います。その意味で、脱炭素だから日本の経済が弱くなるということがないように、脱炭素だからこそ、それが、それを経て日本の経済が強くなっていくように、それも各業界全て、抱える課題は違っていても、でも、それが世界の趨勢であれば、一回それを受け止める。 私も各業界の方々に、ちょっと申し訳ない、言っているんですね、ダーウィンの進化論ですと。大きい恐竜、強い恐竜が生き残ったんじゃなくて、小さい哺乳類が何で生き残ったか。自分を変えるものだけが生き残るというのが進化論の真髄だと思いますので、我々、その趨勢がもしも来ているのであれば、そこをもって我々自身がどういうふうに変わっていけるか一緒に考えさせてくださいというふうなことを申し上げているわけですけれども、ここはみんなの気持ちが合って初めて成り立つことなので、これからもそのコンセンサスづくりに向けて最大限全力で頑張っていきたいと思います。 地域の脱炭素ロードマップについて ○青木愛 ありがとうございます。 自らが変わらなければならないという、本当にそのとおりのメッセージだなというふうに私も受け止めさせていただきました。 それでは続いて、地域の脱炭素ロードマップ、今回環境省が掲げておりますこのロードマップについてお伺いをしたいと思います。 二〇三〇年度までに少なくとも百か所の脱炭素先行地域をつくるということを掲げまして、先進事例として幾つか紹介されています。その中に私の出身地であります千葉県の事例が二つ取り上げられておりましたので、その点についてお伺いをさせていただきたいと思います。 一つは、千葉県匝瑳市の匝瑳メガソーラーシェアリング発電所、これを取り上げています。ソーラーシェアリングのモデルケースとして日本で最もよく知られている事例であります。この土地は、四十年以上前に山を削って畑にした場所でしたが、水はけが悪く痩せていて畑には不向き、十五年ほど前からはずっと耕作放棄地になっていました。地域のお荷物になりかけていたその土地が、今では大きな自慢の種となっております。 二〇一七年四月に誕生しました匝瑳メガソーラーシェアリング第一発電所は、本格的なソーラーシェアリングとしては日本初の一メガワット級の大規模太陽光発電所で、そして何より、耕作放棄地だった土地を農地として再生させることに成功した日本随一の事例であります。 匝瑳メガソーラーシェアリング発電所は成功した事例でありますけれども、この成功要因をどのように分析をして、今回モデル先行事例として取り上げたのか、お聞きしたいと思います。 ○上田康治 環境省大臣官房地域脱炭素推進総括官 お答えいたします。 匝瑳メガソーラーシェアリング発電所は、千葉県匝瑳市において、高齢化で荒廃農地の増加が課題となっている地区において農地を借りて太陽光パネルを設置しつつ営農を行うことで、農地の安定的、継続的な農業経営を実現する事業と承知をしております。 当事例の成功要因としては、若手からベテランまで含む地域の農家が参画する営農体制を確保しつつ、売電収益の一部を地域へ還元するなどし、地域農業の継続に成功したことが要因の一つとして考えております。 一方で、一般論として申し上げれば、農業生産の面では、農地に支柱が立つことによる作業性の低下、太陽光パネルにより日光が遮られることによる収量の減少や品質の低下など、生産性の低下なども課題となっているというふうに承知をしております。 ○青木愛 地域の人々の意識でありましたり、利益の地域への還元という点も挙げられたと思います。 今回成功事例として挙げていただいているんですけれども、やはり日照時間であったり、土の不向きであったり、ここは重要なたんぱく源である大豆を育てていると、日照が少なくても育つ大豆を育てているということなんですけれども、やはり日照時間が違う、例えば日本海側であったり、あるいは北海道であったり、太平洋側であったり、一律に適用できるとは限らないというふうに思うんですけれども、この営農型太陽光発電が有するその課題ですね、この普及を阻害する要因がもしあれば、そちらの観点からもお聞きしておきたいと思います。 ○上田康治 環境省大臣官房地域脱炭素推進総括官 お答えいたします。 先ほども少し言及いたしましたが、一般論で申し上げれば、農業生産という面で見れば、例えば、農地が支柱に立つことによる作業性が低下するであるとか、太陽光パネルによる、日光が遮られることで収量の減少、品質の低下などがあり、営農する作物を選んでしまうということ、そうしたものにしっかりと対応していくことが課題になるかと考えております。 ○青木愛 もう一つ事例で挙げられているのが千葉県睦沢町のCHIBAむつざわエナジーでありますけれども、二〇一九年九月九日に関東地方を直撃しました台風十五号によって、鉄塔、電柱、樹木が倒れ、千葉県の広範囲が大規模な停電に陥りました。ここ睦沢町でも一時的に町全域が停電しました。地域が復旧したのは十一日でしたので、町民の多くが三日間電気のない生活を余儀なくされました。 そんな中、町内に建設されていたむつざわスマートウェルネスタウンにあります道の駅と隣接する住宅には、町内が暗闇に包まれる中にあって、ここだけ照明がともっていました。翌十日からは、周辺住民に温水シャワーを無料で提供し、延べ八百人が利用するなど、災害復旧にも大きく貢献したところであります。 むつざわスマートウェルネスタウンが停電時でも電気と温水の供給を継続できたのは、敷地内に出力百六十キロワットのガスエンジンコージェネレーションシステム、そして太陽光発電と太陽熱温水器を備えていたからであります。電気にならなかった余った熱を温水や暖房に使うという、そういう設備が整っていたということでありますが、平常時にはタウン内のエネルギー需要を最大限に自活をして、非常時にも自立運転できる機能を備えていたわけであります。 このように、地域脱炭素計画は、カーボンニュートラルに貢献するだけではなくて、平時には地元産業、また雇用を生み出し、地域を元気にし、災害時などは地域を支えることもできるという点もございます。こういうプラスアルファのメリット、こうしたところにも環境省として視点を持つべきではないかなというふうに思いますけれども、その点についてはいかがでしょうか。 ○上田康治 環境省大臣官房地域脱炭素推進総括官 お答えいたします。 御指摘の千葉県睦沢町で構築されたエネルギーを地産地消する街区は、CHIBAむつざわエナジーが環境省、経済産業省の支援を活用し、二〇一九年九月に完成、開業したものでございます。二〇一九年の台風十五号では千葉県内で長期間停電が発生したが、この街区では五時間後に電力が復旧し、街区外の住民にも温水シャワー、トイレ、携帯電話の充電等の無料提供を行い、地域の防災に貢献したと承知しております。 環境省としては、こうしたエネルギーの地産地消やエネルギーの面的利用といった地域の脱炭素化が、カーボンニュートラルだけでなく、地域の活性化、災害時の停電等のリスクを低減させることにもつながるものと考えております。 現在、環境省が令和四年度の予算として計上しております地域脱炭素移行・再エネ推進交付金、この実施に当たってもそうした観点がしっかりと生かされるように実施していきたいと考えておるところでございます。 ○青木愛 是非、これから百選選ばれるわけですけれども、そうした視点も加味していただければというふうに思いました。 この千葉県内における二つの先行事例を環境省の方で取り上げているのですけれども、百選、これからの選ばれた自治体等には補助等があるんですけれども、この先行事例に対して、この睦沢町であったり、この匝瑳市であったり、あるいはほかの先行事例に対しても、今後何か優良事例をつくったということで何らかの国からの事後の支援というものはないんでしょうか。 ○上田康治 環境省大臣官房地域脱炭素推進総括官 お答えいたします。 御指摘の匝瑳メガソーラーシェアリングの取組は固定価格買取り制度を活用して事業を行っており、また、CHIBAむつざわエナジーの取組は環境省、経済産業省の支援を活用し開業したものであり、こうした先行事例についても必要に応じて国の支援を既に活用いただいているものと承知をしております。 環境省としましては、こうした地域脱炭素の優良事例については財政支援を行った後も様々な場面で御紹介をするなど、しっかりと支援をしてまいりたいと考えております。 ○青木愛 ありがとうございます。是非よろしくお願いをいたします。 地域の脱炭素化の成功のためにはやはり地元の理解が必要であります。再エネ事業などに地元企業が参画し、地域の雇用拡大につながる取組にすることが重要であり、その際は、人材であり、また先端技術であり、ノウハウであり、また様々な情報が必要だと考えております。 この地域の脱炭素化の取組、今後の展望について、全体の話としてお伺いをしたいと思います。 ○山口壯 環境大臣 地域の脱炭素化を、脱炭素、そしてまた町おこし、これを車の両輪として両立できるようにという観点で進めていきたいと思います。その意味で、先ほど申し上げさせていただいたこの令和四年度予算でお認めいただいた地域脱炭素移行・再エネ推進交付金の二百億のほか、あと、同じ二百億ですけれども、意欲的な民間の脱炭素事業に補助できるように、あるいはサポートできるようにという新たな資金としての財政投融資計画にも盛り込ませていただいていると。 こういうことを一生懸命やって地域の脱炭素をずうっとつなげていくことによって、願わくは脱炭素ドミノと呼ばれるようなものを起こしていきたいなと。そのことによって、世界にあると言われているESG基金、お金の流れ、まあ四千兆とも言われていますけど、そこに対してアピールできればなというふうに考えています。 ○青木愛 ただ、一部の業者、山林を切り開いて大規模の太陽光パネルを施設をして、そのため、地元からの批判の声が上がっていることも一方でございます。地域温暖化対策としての再生可能エネルギーが自然を壊すことがあっては本末転倒であります。 令和二年度から太陽光発電設置も環境アセスメントの対象とされましたけれども、余りにも導入が遅過ぎたというふうに感じています。環境省は、人間の健康、また環境破壊に関してはどの省庁よりも敏感に察知し、予見し、事前に対策を講じるべきだと考えています。 匝瑳市のメガソーラーシェアリング発電所のように、耕作放棄地を再生し、再生可能エネルギーを製造して地域の雇用を生み出す、このような方針こそ採用すべきものだというふうに考えています。 再エネのこの全国展開の方針、そして中でもこの大規模太陽光パネルの設置の規制等について、現状での御見解を伺わせてください。 ○山口壯 環境大臣 太陽光発電など、再エネ最大限の導入に向けては、地域における合意形成を図って、そしてまた環境への適正な配慮を確保することが重要だという認識の下に進めていきたいと思います。 そのため、この大規模な太陽光発電事業については法により環境アセスメントを義務付けていると、経済産業大臣に対して環境保全の見地から環境大臣意見を述べるということがあります。森林法など個別の土地利用を規制する法律に従って行われることが前提であり、また、経済産業省は、固定価格買取り制度等においてもこの再エネの事業規律を強化すると、そういう取組を進めているところと承知しております。関係省庁とよく連携して、そういう対応をしていきたいと思います。 我々、この改正地球温暖化対策推進法によって、先ほど申し上げたような再エネ推進交付金とか、あるいは財政投融資でも同じ二百億円とか、そういうことでずっと進めていく際には、やはり町おこしと両立する、同時実現する脱炭素、そういうことが可能な先行地域づくりという観点から、それが例えばその耕作放棄地の再生あるいは地域の雇用の確保という地域課題の解決に向けても役に立つようにと、そういう視点で進めていきたいと思います。 ○青木愛 太陽光パネルについては、この寿命を迎えたパネルの処理が問題となっております。パネルの寿命は二十年から三十年と聞き及んでいますけれども、大量の回収、廃棄の処分については今から考えておく必要が当然ございますが、方針について伺っておきたいと思います。 ○室石泰弘 環境省環境再生・資源循環局長 お答え申し上げます。 太陽光パネルにつきましては、二〇三〇年代後半にはパネルの廃棄が本格化するというふうに見込んでおりますけれども、環境省としては、まず適正なリユースやリサイクルを進めて資源循環を促進し、その上でリサイクルできないものについては適正処理が必要だと考えております。 このため、環境省では、発電事業者やパネルの解体撤去事業者等の関係者向けに、パネルの撤去から処分に至るまでの留意事項や事例を整理した太陽電池モジュールの適切なリユース促進ガイドラインや太陽光発電設備のリサイクル等の促進に向けたガイドラインを作成しております。また、高効率なリサイクル設備の導入に対する補助等も実施しているところでございます。 今後も、関係事業者へのガイドラインの周知や高度なリサイクルが可能な事業者に関する情報提供など、関係省庁と連携してリサイクルや適正処理に取り組んでまいる所存です。 水源地への廃棄物処理施設の影響について ○青木愛 この太陽光パネルには、セレンとかカドミウムとか有害な金属を含んでいるところが問題だと思っています。 そこでお伺いするんですけれども、地下水の水質に関して、日本には至る所で名水が湧き出ております。健康で安全な飲料水を提供しているわけですけれど、飲料水として利用している地下水の水源地、また途中の流域で生物に害を及ぼす汚染物質、例えば産業廃棄物からにじみ出る化学物質ですね、あるいは金属、廃油など、こうしたものが浸透しないように、そのおそれのある土地の利用に関しては慎重でなければならないと私は考えています。 沖縄市では、産廃業者のごみ山付近の地下水からストックホルム条約で禁止されているPFOSなどの有機フッ素化合物が高濃度で検出されています。また、茨城県の日立市では、産業廃棄物処理場の建設に関して、住民は地下水汚染が避けられないとして反対を表明しています。 千葉県のことで恐縮でございます。私の地元にも環境省が名水百選に選んだ上総掘りの飲料水が自然に湧き出ています。古くから飲み水や酒造に用いられています。台風十五号の直撃で千葉県房総半島の広域が停電し、水道水が断水した際も、ここ君津市では、上総掘りからの自然に湧き出る水によって生活用水ばかりか飲み水にも困らないという、まさに災害に強い、自然からの恩恵が得られる貴重な場所であるということを改めて認識をしました。 ところが、この地下水の水源地に当たる丘陵一帯に広大な産業廃棄物処理場が建設、増築をされています。地元の住民や自治体は建設に反対しています。飲み水などの生活用水として利用される地下水の水質に影響を及ぼす可能性のあるこうした土地の利用、例えば産業廃棄物処理場の建設などに関しては、水質の安全確保と人の健康の観点から何らかの規制を掛けるべきだというふうに考えております。この点について御見解をお伺いしたいと思います。 ○室石泰弘 環境省環境再生・資源循環局長 お答え申し上げます。 廃棄物処理法におきまして、廃棄物処理施設の設置に当たっては、施設の設置による地下水などへの影響について、生活環境影響を施設の設置申請者に調査をさせるということを義務付けております。周辺地域の生活環境の保全について適切な配慮を行うこととされております。また、申請がありますと、都道府県等は、その調査書も含めた関係書類を告示、縦覧し、利害関係者の方々、関係市町村、専門的知識を有する方からの生活環境保全上の意見を聴取した上で、施設の設置に関する技術的な審査を行うこととなっております。 こうしたその水質の安全保障、そういった観点も入った手続を通じまして、廃棄物処理施設の設置による生活環境保全上の支障が生じないことを確認した上で施設設置の許可がなされているという制度となっておるところでございます。 ○青木愛 わざわざこの名水が湧き出る水源地にこうした産業廃棄物処理場を建設することはないだろうというふうに思うわけです。現状ではどこかには造らなければならないわけでありますけれども、ここの君津は管理型でありますから、この太陽光パネルのこうした廃棄物も入ってくることも予想されるわけであります。拡張が進んでおりますけれども、少なくともこれ以上は拡大させないという、これは地域住民の願いでありまして、市長さん始め議員の方々も、また地域住民、皆さんまとまってこうした御見解をお持ちでありますのでね。 この千葉県のみならず、今後、災害も増えてきます、太陽光パネルの問題もあります、様々あると思います。今後、こういう、水でありますので、人の健康に最も関わる水でありますから、こうした水源地にはこういう処理場は造らないと、こういう規制を前もって考えておく必要があると思いますので、この点をまず指摘をさせていただきたいと思います。 次に、ちょっとCO2の方に戻りまして、そちらの方から時間を見ながら質問をさせていただきたいと思います。 ブルーカーボンについてお聞きをします。 CO2の吸収に関してでございますが、地球規模では陸域での森林などの植物による炭素吸収、これは年間十九億トンでありますが、海域からは何と二十五億トンを吸収していると言われています。その中で、日光が届く比較的浅い海域で海藻、藻類が光合成で十・七億トンの炭素を吸収しています。森林が吸収するグリーンカーボンに対して、海の植物による吸収はブルーカーボンと呼ばれています。CO2削減に関して、グリーンカーボンは国連気候変動枠組条約のCO2排出、吸収の目録に入っておりますけれど、ブルーカーボンの方はこの目録に入っていません。 日本は四方が海に囲まれています。海を持つ自治体、また国では、環境省や国土交通省、また水産庁が一緒になってこのブルーカーボンに取り組んでいるというふうに聞き及んでいます。この日本のブルーカーボンの取組状況について、まずお聞かせいただきたいと思います。 ○小野洋 環境省地球環境局長 お答えさせていただきます。 まず、ブルーカーボン生態系については、そのCO2の排出量や吸収量の算定をしっかりしなければいけないということでございまして、そのためにも、日本におけるブルーカーボン生態系の面積でございますとか、あるいは面積当たりの吸収量等の科学的根拠を整理して算定方法を確立すると、その上で、排出量、吸収量の目録に反映することが必要でございます。 現在、国土交通省、水産庁等の関係省庁におきまして、具体的な算定方法の確立や効果的な藻場等の造成、再生、保全を目指して議論や研究開発が進められており、必要な知見が集積しつつあるというところでございます。 環境省といたしましても、各省庁と連携して順次課題解決に努め、最新の研究や検討の成果等を踏まえた算定方法の確立を進めつつ、我が国の排出量、吸収量目録へ載せていくことを目指して取組を進めてまいりたいと考えております。 ブルーカーボン・オフセット・クレジット制度について ○青木愛 是非その方向で頑張っていただきたいというふうに思います。 先般、国交省の方が主体としてやっておられるようですけれども、港湾におけるカーボンニュートラルポート形成の一環として、ブルーカーボン・オフセット・クレジット制度を試行することを公表しました。このブルーカーボン・オフセット・クレジット制度とは、NPOや市民団体などによる藻場の保全活動などにより創出された二酸化炭素吸収量をクレジットとして認証した上で、このクレジットを企業などが購入する仕組みであると伺っています。 この仕組みの中で、ブルーカーボンの評価などを行う機関としてジャパンブルーエコノミー技術研究組合が国土交通大臣の許可によって既に令和二年に設立されており、ブルーカーボンに関わるクレジット取引が試行されるということであります。今回、具体的には、横浜港や神戸港などにおいて、NPOの方々などが藻場や干潟の保全活動で創出した二酸化炭素吸収量が企業などにクレジット取引をされるということで進められているというふうに伺っています。 このブルーカーボンに関わるオフセット・クレジット取引は、NPO団体の活動資金の確保に資するとともに、藻場の創出活動など、幅広い市民が参加する、あるいは教育の場にもなるということで、脱炭素に関する取組の普及促進に資すると考えられています。また、企業にとっては、現状においてはどうしても減らせないその排出量を、クレジットを購入することによって企業の社会貢献活動にも寄与すると、イメージアップにもつながるというところだというふうに思います。 この脱炭素社会に向けて国を挙げた取組が求められているところでありますけれども、国交省が主となって取り組んでいるというふうには思いますけれども、環境省のこの関わりですね、ブルーカーボン・オフセット・クレジット制度、この試行についてどのように関わっており、どのような展望を持っておられるのか、環境省としての御意見を伺いたいと思います。 ○小野洋 環境省地球環境局長 お答えいたします。 委員御指摘のブルーカーボン・オフセット・クレジット制度でございますけれども、委員も御説明のとおり、国交省が中心になって進めております。環境省でございますけれども、この制度、特に二〇五〇年のカーボンニュートラルに向けますと、二酸化炭素吸収源の拡大というのも非常に重要であると、カーボンニュートラルということでございますので、吸収の方も重要であるというふうに認識しておりまして、新しい吸収源対策の一つであるブルーカーボン、ブルーカーボンの活用に向けた知見の集積につながるものとして注目いたしております。 環境省も、これまでも国交省が開催する地球温暖化防止に貢献するブルーカーボンの役割に関する検討会という検討会に行政の一員として議論に参加をしてきておるところでございまして、今後もこの議論に積極的に参加してまいりたいと考えております。 ○青木愛 企業による二酸化炭素排出削減の取組という観点からは、二国間クレジット制度のJCMと今般の国交省による国内のクレジット制度の試行、これ共通する点があると考えられます。 国際的にもブルーカーボンの役割はより認識されていくと思いますけれど、二国間クレジット制度、JCMの枠組みの中で、このブルーカーボンに関連したオフセット・クレジット事業の展開、こうしたことも検討されているのでしょうか。 ○小野洋 環境省地球環境局長 環境省が関与しておりますクレジット制度といたしましては、委員が御指摘されましたJCMもございますし、あとJ―クレジットという制度もございます。 現在はまだ、ブルーカーボン・オフセット・クレジット制度については国交省さんの方でまだ検討を進めているという段階でございますけれども、我々といたしましては、JCMなりJ―クレジットで蓄積している知見を提供をするということがまず一つあると思いますし、この国交省さんのブルーカーボン・オフセット・クレジット制度が今後発展していけば、将来的にはそれをどうJCMなりJ―クレジットで取り扱っていくかということの検討も行えるのではないかと考えております。 洋上風力発電へのインセンティブについて ○青木愛 JCMは国際版、またブルーカーボン・オフセット・クレジット、これは国内版というような受け止めになるのかと思いますけれど、確かに、このCO2という今の世の中の厄介者をお金にするという、お金に換算するという、クレジット化するというこの発想はよく考えられたなというふうに思うんですけれど、前回の質疑でも取り上げましたように、これが反面、自国内のCO2削減、CO2削減の達成におろそかにならないように、そこに甘くならないようにという視点は常に持っておいていただきたいということは指摘をしておきたいと思います。 ブルーカーボン、やはり日本は海洋国家でありますし、領海も含めれば世界で六番目に広い国でありますので、是非、このブルーカーボンという視点はこれからのキーだと思いますので、より積極的に、また、ある意味慎重に進めていただきたいということを申し上げておきたいと思います。 それでは、時間がありますので、洋上風力についてお聞かせをいただきたいと思います。 全部の質問入るかどうかあれなんですけれど、まず、政府は、温室効果ガスの排出量を減らすために、再生可能エネルギー拡大の一環として、一九年に洋上風力発電を普及するための新法、再エネ海域利用法を整備しました。年間を通じて風が吹きやすく、漁業や船舶の航行に支障がない促進区域に銚子市を始め秋田県沖、また長崎県五島市沖など四か所を指定したわけであります。 銚子沖は、年間を通じて強い風が吹き、海が遠浅のため、着床式が適しているとされています。昨年十二月に洋上風力発電事業者が選定され、二〇二八年九月に運転が始まる予定で、二十年以上にわたって発電が続くわけです。 銚子市は、漁業との共生、地域貢献に期待をしていると、景観にも配慮してもらいたいと語りつつ、市内にある、これは名洗港ですね、メンテナンス港として位置付けて、千葉県に整備や財政支援を求めています。さらに、地元の千葉科学大学や銚子商業高校などとも連携をして、洋上風力の技術者の養成、育成にも、それについても県に支援を要請をしているところと聞き及んでいます。 私に陳情がございましたのは、この事業が動き出して固定資産税などの税収が入るようになりますと国からの地方交付税が減額されると、何とかしてほしいという要望をいただいています。 地方交付税の制度には一定のインセンティブが働くような仕組みが組み込まれているということではありますが、温暖化対策は国を挙げての、世界を挙げての対策でありますので、自治体への更に強いインセンティブが働く仕組みを検討したらどうかと思いますけれども、その点についてはいかがでしょうか。お願いします。 ○池田達雄 総務省大臣官房審議官 私の方から、まず地方交付税制度についてお答えを申し上げます。 地方交付税制度におきましては、自主財源である地方税の税収確保に対する意欲を失わせないようにするため、基準財政収入額の算定におきまして基本的に標準的な地方税収入の七五%分を算入することとし、税収が増加すれば手元に残る二五%分が増加する仕組みとなっております。 その上で申し上げますと、地方交付税制度というのは、団体間の財源の不均衡を調整し、全ての地方団体が一定の行政水準を維持できるよう財源を保障する観点から、国税として国が地方に代わって徴収し、一定の合理的な基準によって再配分するという意味において地方の固有財源との性格を有しておりますので、国が特定の施策を奨励するために用いるものではございません。 したがいまして、御質問の再生可能エネルギー施設導入のインセンティブの観点から、当該施設に係る税収について基準財政収入額への算入率である七五%を引き下げることは、地方交付税の性格からは適当でないと考えております。 一方、冒頭申し上げました仕組みによりまして、地方税収入が増加した地方団体においては、一般財源である地方交付税と標準的な地方税収入とを合算した額を超えるものは増加する、こういった仕組みになっております。こうしたことは、地方団体が企業誘致等を図りまして産業振興をし、その結果として税収が増加した場合も同様であり、御理解を賜りたいと考えております。 ○青木愛 先ほどの百選なども政府の方針によって補助をしたりとかということもあるわけです。この風力発電も国を挙げての対策でありますので、よりインセンティブ働くような、七五%を五〇%に引き下げるとか、そういう場合もあってもいいのではないかなと考えるわけですけれども、今後また御相談を検討させて、また相談させていただきたいというふうに思っております。 もう一点、この風力発電が電源立地地域対策交付金の対象になっていないということなんですね。これから交付金の対象にしてほしいという、これも併せての陳情なんですけれども、その点についてはいかがでしょうか。 ○松山泰浩 資源エネルギー庁電力・ガス事業部長 お答え申し上げます。 今お尋ねいただきました電源立地地域対策交付金でございますけれども、こちらは、電気の安定供給の確保のために電源開発促進税という税を財源といたしておりまして、電気を利用する方々の負担の下で、安定供給が可能となるような、長期的に安定的な電力の供給を可能とする長期固定電源を対象とし、その設置促進、安全の確保のために、図るために設けた制度でありまして、これを前提にその導入地域に交付しております。 現時点におきましては、委員御指摘のとおり、原子力に加え、地熱、水力といった施設が対象になっておりますが、洋上風力については、風力発電の特性上、長期的に安定的な電力の供給が可能である長期電源に、長期固定電源に該当しないため、対象としていないところでございます。 なお、御指摘のように、地域の理解、支援というのは洋上風力の導入において大変重要でございます。先ほどお話ございました各海域でつくります再エネ海域利用法に基づく協議会の中でしっかりした議論を進め、また、その際、これは各地域ごとに基金を造成し、発電事業者に御協力いただいた上で、地域での導入の際に大変重要となる漁業の方々との共生のための取組を進めると、こういう仕組みを導入しているところでございます。こういうことが通例となっております。 こういったものを通じて、再エネの導入拡大に向けてしっかり取り組んでまいりたいと考えてございます。 ○徳永エリ委員長 青木愛さん、申合せの時間が参りましたので、質疑をおまとめください。 ○青木愛 はい。 是非、これからの将来を託するやっぱり風力発電あるいはLNG、こういったものも対象に加えるべきだというふうに思いますし、また、是非、山口大臣にはこうした地元にも足を運んで、行脚の足を運んでいただければというふうに御要望申し上げて、質問を終わります。 ありがとうございました。 |
国会事務所
〒100-8962 東京都千代田区永田町2-1-1
参議院議員会館 507号室
TEL 03-6550-0507
FAX 03-6551-0507
東京事務所
〒114-0021 東京都北区岸町1-2-9
〒131-0031 東京都墨田区墨田4-9-16
TEL/FAX 03-5948-5038(東京事務所共通)
船橋事務所
〒273-0021 千葉県船橋市海神1-26-8
電話/FAX 047-436-8819
千倉事務所
〒295-0004 千葉県南房総市千倉町瀬戸2070-1
電話/FAX 0470-44-2307
木更津事務所
〒292-0805 千葉県木更津市大和2-2-4