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立憲民主党 参議院議員 青木愛 Official Website

議会議事録JOURNAL

令和2年 第201国会(常会)国会報告

総括
政治の使命は、国民の「命と健康」「仕事と暮らし」を守ること。

第201回通常国会は2020年1月20日に召集され、6月17日に閉会しました。突如発生した新型コロナウイルスが世界中で猛威を振るう中、コロナ対策を審議する国会となり、政府の対策の遅れと税金の私物化が浮き彫りになりました。


国民の命と健康を守る深刻さが薄い安倍内閣
 日本で初めて新型コロナウイルス感染が報告されたのは1月16日です。政府の対応は1月30日に対策本部を設置しましたが、所要時間は10分でした。2月16日の会議では3大臣が欠席です。東京オリンピックの延期を発表したのは3月24日、中国からの入国を禁止したのは3月28日でした。感染者数は3月末には2292人となり、4月3日には3000人を超え、急拡大していました。
補償無しの自粛要請で店は閉店、従業員は解雇
 安倍総理は数度にわたり自粛を要請し4月7日に東京、神奈川、大阪、福岡など7都府県を対象に緊急事態宣言を発令、16日に宣言の対象を全国に広げ、5月4日には5月末まで延長することを発表しました。自粛を要請するなら、経済補償と一体で実施すべきです。
 コロナ対策にはスピードが要請されます。そのため野党は、令和2年度本予算にコロナ対策費を盛り込むよう要請しましたが、政府は拒否しました。第1次補正予算が成立したのは4月30日です。その頃欧米ではすでに個人や事業所に第1回目の支援が届いていました。国民への10万円給付は、多くの自治体では6月です。持続化給付金が間に合わず、中小企業や個人事業主は閉店・倒産に追い込まれています。

税金を私物化、司法の中立・公正を破壊
 第2次補正予算で特筆すべきは10兆円の予備費です。10兆円は国会の審議を経ないまま、政府は自由に使うことが出来、政府への白紙委任です。持続化給付金の支給に関しては縁故団体や多くの団体を経由しており中抜きの疑惑があり、またコロナ後の観光支援の事務委託費が巨額であるなど、政府による税金の私物化が目立ちます。またPCR検査の数を増やさなかったのは、厚生労働省関係の縄張り意識と利権が絡んでいるからだと言われています。
 最たるは、黒川弘務・東京高検検事長の定年延長問題です。「官邸の守護神」と言われる黒川氏を次期検事総長に任命するため、従来の法律解釈を強引に変更し定年を延長しました。桜を見る会など疑惑に満ちた官邸が司法の追及から免れるため、中立・公正であるべき司法権を握ろうとしたのです。

命と経済の両立の対策を
 今後はPCR検査や抗体検査等を必要と思われる広範囲の人々に実施し、感染者を早期の段階で発見し、保護・治療することです。そうすれば全員が自粛する必要はなく、人々は安心して日常生活と経済活動を営むことが出来ます。経済支援は手続きの簡素化と給付の迅速化、秋の第2波に備えては医療体制の強化が求められます。

委員会での質疑(要旨)


(本会議)
東日本大震災復興特別委員会委員長として登壇
  被災地の復興を目的として設置された復興庁は、復興・創生期間としての10年を2021年3月31日に期限を迎えます。復興特別委員会では、期限を更に10年延長し、延長後の復興を支える仕組み、組織及び財源について必要な措置を行う等の改正案を審議しました。
 復興・創生期間後の復興庁の体制、復興事業及び財源確保のあり方、水産業・農業・観光等の事業復興支援、災害公営住宅家賃低廉化の継続、心のケアと健康調査、福島第一原発に係る廃炉及び処理水・汚染土壌の処理、帰還困難区域の避難指示解除の方針、東北の科学イノベーション創出等、地元の要望と将来展望を踏まえ多岐にわたる質疑が行われました。
 6月5日の本会議で委員長として登壇し、審査の経過と結果を報告し、賛成多数で可決・成立しました。



(環境委員会)「大気汚染法の改正案」
予防原則の立場に立った環境規制措置を
 石綿(アスベスト)含有建材への規制対象を拡張する大気汚染法の改正案について質問しました。
 石綿の発がん性についてILO(国際労働機関)が1972年に警告を発し、ヨーロッパではいち早く規制強化や使用禁止に向かいました。しかし日本は対応が10年から20年遅れたため、犠牲者の増加が見られます。
 化学物質や遺伝子組換などの新技術等が人体や環境に重大かつ取り返しのつかない影響を及ぼす恐れがある場合、ヨーロッパでは科学的に因果関係が十分証明されない状況でも「予防原則」の立場に立って規制措置を取ります。それに対して、日本では「科学的な証明」が確定しない限り規制しません。環境省は予防原則に立って規制を強化すべきだと質しました。


(環境委員会)
石炭火力発電の輸出禁止、再生可能エネルギーの普及上方修正を
 日本の石炭火力発電は世界最新鋭で高効率ですが、CO2排出は天然ガス発電の約2倍です。日本の輸出方針に対して、世界から厳しい批判の目が向けられています。石炭火力発電は海外に輸出しないとすべきです。
 日本は、太陽光・風力・水力・地熱・バイオマスなど再生可能エネルギーに高いポテンシャルを有しており、世界的な普及とともに建設・稼働コストは低廉化に向かっています。エネルギー全体の中での再エネの割合、2030年目標22-24%は上方修正すべきです。また、エネルギーの海外依存度は2018年時点で、石油99.7%、石炭99.3%、天然ガス97.5%。ほぼ全てを海外に依存しています。安全保障の観点からも日本で生産できる再生エネの割合を積極的かつ大胆に上方修正すべきです。




国民民主プレス号外「青木愛通信」第201回国会報告PDFファイル

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