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自由党 参議院議員 青木愛 Official Website

議会議事録JOURNAL

平成28年11月24日 国土交通委員会

千葉県房総半島の地震対策を質すと共に、大津波の被害から守る手段として「津波救命艇」を提案しました。お年寄りや体の不自由な方、乳児を抱えたお母さんなど、遠方に避難が困難な場合、そこに逃げ込めば津波から命を守ることができます。国や自治体からの助成に関しても、大臣から前向きの答弁を頂きました。



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○青木愛

 希望の会(自由・社民)の青木です。本日もどうぞよろしくお願い申し上げます。
 ここ数日、地震が続いております。まず、地震対策についてお伺いをいたしたいと存じます。
 ここ数年、首都直下地震あるいは南海トラフ巨大地震について頻繁に警告が発せられておりますけれども、一方で、千葉県房総沖の地震対策についての注意喚起が足らないように感じておりました。
 三・一一、東日本を襲ったあの大震災は北米プレートと太平洋プレートの境界線で発生しておりまして、そのひずみは南北に走りました。その南方に位置しておりますフィリピン海プレートと接するところで止まり、そこに蓄積されたエネルギーが新たな大地震を起こす可能性があると専門家が指摘しています。そこが千葉県房総半島東沖に当たります。房総半島東部には全長六十六キロメートルにもわたる九十九里浜が延びております。地震また津波からどのように守ったらいいのか、大変危惧をしているところでございます。
 特に、津波対策として、防波堤、避難タワー、住居を高台に移転させるなど考えられますけれども、それに加えて津波救命艇というものの積極的な設置を是非提案をしたい、お願いをしたいと思っております。
 この津波救命艇、四、五人用から二十五人、三十人乗り用が既にあるようでございます。高台や避難タワーに逃げられないようなときに、お年寄りや体の不自由な方、乳児を抱えたお母さんなどもここに逃げ込めば助かることができると考えられます。現在地を知らせる自動装置も付いており、水、食料、医薬品、防寒シートなども備えられています。老人施設や保育園、幼稚園、また学校、公民館、公園など公共施設や各家庭にも設置できればなお更に安心でございます。
 この点につきまして、千葉県房総半島の地震・津波対策、今現在どのような対策が講じられているのか、そしてこの津波救命艇の積極的な設置について大臣の御所見を伺わせていただきたいと思います。



○石井国土交通大臣
 
 まず、房総半島の津波対策でございますが、海岸管理者であります千葉県において、数十年から百数十年に一度程度発生する比較的発生頻度の高い津波、いわゆるL1津波に対しまして、海岸堤防のかさ上げ等の整備を進めております。また、最大クラスの津波、いわゆるL2津波に対しましては、人命を何としても守るとの考え方を踏まえまして、千葉県において、津波防災地域づくり法に基づき津波浸水想定区域図の策定に向けた検討を行っているところでございます。このほか、千葉県内の市町村では、ハザードマップの作成、津波避難タワーの整備、津波避難ビルの指定、周知等の取組を行っていると聞いております。
 国土交通省といたしましては、こういったハードとソフトを組み合わせた対策によりまして、今後とも千葉県を支援してまいりたいと考えております。
 また、津波救難艇でありますが、これは津波から避難者の身を守るための水に浮かぶシェルターの一種でありまして、転覆しても自力で元に戻り、浸水しても沈まない、建物等々の衝突の衝撃から避難者を守ることができる、食料やトイレ等を備え、一定期間内部で過ごすことができるといった特徴がございます。十一月五日、高知市で開催をされました大規模津波防災総合訓練に私参加をいたしましたが、その際に津波救難艇に実際に乗り込んで説明を受けてまいりました。
 国土交通省におきましては、津波救難艇の普及を図るべく、性能要件を定めたガイドラインを平成二十六年の九月に策定をしておりまして、現在、ガイドラインに適合している津波救難艇は全国に十艇ございます。国土交通省といたしましては、津波救難艇の更なる普及に向けまして、海に面する全国の自治体と連携をいたしまして具体的な方策を幅広く検討してまいりたいと考えております。


○青木愛

 大変心強い御答弁をいただきまして、ありがとうございます。
 千葉県のみならず、地震、津波の危険が指摘されております沿岸地域におきまして早急に進めていきたいなというふうに思っております。例えば、政府や自治体からこの津波救命艇、大臣からは救難艇ということでしたけれども、この津波救命艇、救難艇を設置した場合、政府、自治体から財政補助を受けることはできるようになりますでしょうか。
 ちょっと踏み込んだ質問で恐縮ですけれども、是非、石井大臣の御決断で進めていただければというふうに思いまして、前向きな御答弁をいただければ幸いに存じます。



○石井国土交通大臣

 これは国交省の予算のみならず、いわゆる総務省の地方交付税等もございますので、そういったことも含めて更なる普及方策について検討してまいりたいと考えております。


○青木愛

 是非よろしくお願い申し上げます。
 続きまして、東京駅と上野駅の地下水対策について伺わせていただきたいと思います。
 日本の国土には水量豊かな河川が流れているのみならず、地下にも水量豊かな水脈が通っております。東京では、高度経済成長期にこの地下水を工業用水として無尽蔵に利用してまいりました。それが原因で地盤沈下が進み、そのためにほとんどの都市で地下水のくみ上げの規制をいたしましたけれども、今度はその結果、地下水量が元に戻ったことでその地下水位の上昇が起こりまして、今、駅が浮き上がる危険性があるというふうに指摘されています。
 東京駅では、地下ホーム、地下四階、五階、これは総武快速線、横須賀線の辺りと伺っておりますけれども、この辺りの地下ホームは完全に水中にあるために、東京駅は、百三十本のアンカーボルトで更に下方の岩盤にこれを打ち込んで、言わば船のようにつなぎ止めているというふうに聞いております。また、上野駅では更に三万トンもの鉄のおもりを置いて駅が浮かばないようにしているという、私も大変驚いたんですけれども、こうした驚くべきことが地下の見えないところで起きているということでございます。
 今後、更にこの地下水が増量して、集中豪雨が地下にたまるなどということも考えられますし、その結果、更に強い浮力が作用して駅の床あるいは側壁がこの水圧で破壊される危険性もあるのではないかと思います。東京駅、上野駅の地下水対策は大丈夫なのか、お聞かせいただきたいと思います。



○奥田哲也鉄道局長

 お答え申し上げます。
 御指摘の地下水位の上昇によります鉄道の地下構造物への影響につきましては、特に地下水位上昇に伴い大きな浮力が生じる可能性のある大規模な空間を有する地下駅等におきまして浮き上がり防止対策が必要になるものと考えられます。
 先生御指摘ありました上野駅、東京駅につきましては、JR東日本上野地下駅新幹線ホームで、浮き上がり防止対策として、鉄の塊をホーム下に敷設する措置や、地下構造物の底面からその下の安定した地盤にアンカーを打設する措置が講じられております。また、東京地下駅総武線快速ホームでもアンカーを打設する措置が講じられております。
 現時点での地下水位は、設計水位の許容範囲内にありまして安全な状態であると聞いておりますけれども、JR東日本において駅周辺の地下水位を継続的に観測し、地下水位が許容範囲を超えて上昇しないか常時監視が行われております。
 国土交通省といたしましても、このような地下水の上昇の影響を受けるおそれのある鉄道事業者について、継続的な地下水位の監視や構造物の上昇の有無についてのモニタリング状況を事業者とともに継続的に把握、確認するとともに、必要な対応についても事業者と連携しながら適切に対処してまいりたいと、このように考えております。


○青木愛

 東京以外でも、大阪駅あるいは名古屋駅でもこの地下水の影響が出ております。中には、この地下水を逆手に取って、都市のビルの冷暖房に有効利用している例も東京あるいは大阪でもございます。
 東京はヒートアイランドとして夏は冷却費用がかさみますけれども、地下水をこうしたビルの冷暖房に利用する場合、法律あるいは条例での制限は今のところあるのでしょうか。この地下水利用のヒートアイランド対策について御所見をお伺いさせてください。



○早水輝好環境省官房審議官

 お答えいたします。
 環境省におきましては、地下水の過剰なくみ上げによります地盤沈下の防止を目的として、建築物用地下水の採取の規制に関する法律によりまして、東京都二十三区、大阪市など一部の地域において建築物用地下水の採取規制を実施してきたところでございます。また、多くの地方自治体では、条例により、地域の実情に応じて類似の規制を実施しております。
 他方、今お話のあったように、新たな地下水需要が高まっていること等を背景に、環境省におきましては、地球温暖化対策の推進のために地下水熱などの地中熱利用設備の導入を支援しているところでございます。これは、空調などによります排熱を大気中にではなく地中に放出するということで、今御指摘のように、ヒートアイランド対策としても有効ということでございます。
 ただ、しかしながら、こういった地中熱利用設備の普及拡大によりまして、地盤沈下が再発する、あるいは地中への熱負荷の蓄積などの弊害が懸念されるところでございます。
 このため、環境省では、引き続き地下水採取規制を実施するとともに、地下水や地盤の環境に配慮した地中熱利用がなされるように、地中熱利用に当たってのガイドラインというものを策定するなど、適正かつ持続可能な地中熱利用を図っているところでございます。


○青木愛

 ありがとうございます。
 この度の博多駅前の道路陥没のように、地下がどうなっているのか、しっかりとした調査と適切な判断、対応が必要なんだろうなというふうに思っております。
 特に、地下水のバランスをどう取るのかというのは本当に難しい問題だなというふうに認識しておりますけれども、この地下水が豊かな地層、これは大地震が発生した場合に液状化現象も起こしやすいというふうに言われておりまして、首都直下地震が警戒される中、地下構造物、駅だけではなくてビルの地下も水没している可能性もあろうかと思います。
 この地下構造物の耐震化、また地下水対策、これは急務だというふうに思いますので、是非このことも念頭に置いていただきまして、都市の安全に万全を期していただくことをお願い申し上げます。
 まだ時間がありますので、最後に一点、まとめてお伺いをさせていただきたいと思いますが、高度成長時代に短期間に集中して社会インフラを整備して五十年がたちました。現在、集中してその更新時期に直面をしているということでございます。多額の費用を必要とすると思います。また同時に、今後ますます高齢化が進んで、多額の福祉予算を必要とする時期に迫っております。こうした状況下におきまして、このインフラ更新の財源はどのように確保するおつもりでいらっしゃるのか。
 また、こうした新たにインフラを建設する際に、今回のリニア中央新幹線もそういった側面があろうかと思いますけれども、バラ色の未来と楽観的な財政見通しで事業を推し進めがちではないかというふうに考えます。建設後の維持管理費あるいは更新費用に関してのやはり配慮がかつて欠けていたというふうに言わざるを得ません。
 今後のインフラ整備に関する基本的な考え方も併せて、最後に御所見をお願い申し上げます。



○石井国土交通大臣

 高度成長期以降に整備したインフラが今後一斉に老朽化することから、このままでは相当な額をインフラの維持管理、更新に充てなければならないという事態が想定をされます。このため、国土交通省では、インフラ長寿命化計画を策定いたしまして、計画的な維持管理、更新を行うことによりまして、その費用の縮減、平準化に取り組んでおります。
 一方で、今後人口減少が進む中、社会資本整備は生産性の向上を図り、持続的な経済成長を支える重要な役割を果たすものであります。また、災害時から国民の命と財産を守ることは社会資本が果たすべき最重要の使命であり、地域の生活、経済活動の前提となるものでございます。
 こうした観点から、新規の社会資本整備と維持管理、更新の両方についてバランスを取りつつ、厳しい財政制約がある中で効果の高い事業に重点化しながら社会資本整備を進めてまいりたいと考えております。


○青木愛

 質問を終わります。ありがとうございました。



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