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自由党 参議院議員 青木愛 Official Website

議会議事録JOURNAL

平成29年5月8日 決算委員会

過疎対策、公立学校の耐震化、基礎研究の重要性について




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○青木愛

 希望の会、自由党の青木愛です。
 今日は、総務省また文部科学省の様々な課題につきまして順次質問をさせていただきますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 まず、過疎対策についてお伺いをいたします。
 今年四月時点で、過疎地域を含む市町村の数は八百十七団体で全体の四七・六%、約半数を占めております。平成二十七年の国勢調査での過疎地域の面積、二十二万五千四百六十八平方キロメートルで全体の五九・七%、約六割を占めているのに対しまして、そこに居住する人口は一千八十八万人で八・六%にすぎません。
 過疎地域の人口はもちろん少ないのですけれども、面積は国土の半分以上を占めておりまして、そうした状況下で森林を守り、水を守り、田畑を守り、日本の文化を守り、国民に憩いを提供し、美しい国土と環境を保全をしているという状況にございます。
 まず、質問をさせていただきますが、政府は、昭和四十五年に過疎化対策法が制定されて以降、過疎地域等自立活性化推進交付金の交付ですとか、過疎対策事業債の発行を認めるなど、様々な過疎対策を講じてきております。これまでの対策の中で、顕著な成果を上げることができた地域、これがあれば是非教えていただきたいと思います。


○時澤忠 総務大臣官房地域力創造審議官

 お答えいたします。
 昭和四十五年に議員立法で制定されました過疎地域対策緊急措置法以来、過疎対策が行われておりまして、過疎地域の道路舗装率、水洗化率、携帯電話サービスエリアのカバー率、こういったものが向上するなど、地域間格差の是正が図られてきておるところでございます。
 一方で、人口減少、高齢化の更なる進行によりまして、住民同士が生活、生産を支え合うという機能の低下、空き家の増加、耕作放棄地の増加など、住民の安全、安心に関わる問題が深刻化しているところでございます。
 そこで、基幹集落を中心としまして複数集落によります集落ネットワーク圏の形成、あるいは地域住民による暮らしを支える活動に取り組む地域運営組織の構築を支援をいたしまして、個々の集落では課題解決が困難なケースに対しまして、日常生活支援機能の維持あるいは地域産業振興等の取組を支援をしております。
 例えば、岡山県の津山市の例でございますが、あば村集落ネットワーク圏というのがございまして、地区唯一のガソリンスタンドの撤退を受けまして旧村単位での住民出資の合同会社を立ち上げまして、ガソリンスタンド、小型スーパーの運営等、高齢者世帯の買物支援、地域の寄り合いの拠点としているところでございまして、総務省の交付金事業も活用いただいたところでございます。
 また、平成二十二年の過疎法改正で、過疎対策事業債の対象としましていわゆるソフト事業分、ソフト事業を追加するということが行われたところでございまして、デマンドタクシーの運行などの生活交通の確保、ICTを活用した遠隔医療など地域医療の確保等、広く活用されております。
 しかしながら、多くの過疎地域におきましては、依然として人口減少、高齢化が著しく、様々な暮らしの課題に直面しているところでございます。
 総務省としましては、今申し上げました施策とともに、地域おこし協力隊あるいは集落支援員など、地域で活躍する人材に対する支援を行うことで地域住民の暮らしを守るとともに、都市部から過疎地域等に移住する田園回帰の受皿となる地域づくりを支援しているところでございます。



○青木愛

 ありがとうございます。是非、より具体的な例を積極的に情報発信をお願いしたいというふうに思っております。
 ほかにも、各省庁ごとに、地方創生ですとか山村振興、また半島振興、離島振興など様々な制度や支援策がございます。また、総務省におかれましては集落ネットワーク圏の形成支援をしているということでございますが、同様に国土交通省でも小さな拠点の形成支援をしているなど、自治体の側からしますと、様々な補助メニューが縦割りで存在しておりまして大変分かりにくいという印象を受けております。
 総務省は今後この過疎対策また地方創生という観点から関係省庁とどのような連携を図っていくのかお伺いしたいのが一点と、あと、日本はかつて国土の均衡ある発展というのをスローガンに掲げてきましたけれども、国全体が人口減少に向かう中で、かつての延長線上では国づくりを進めていくことが困難ではないかというふうにも考えております。
 私の出身地であります南房総市も過疎の指定を受けました。高市大臣の奈良県におかれましても、県全体の八割弱が過疎地域というふうに聞いております。大臣におかれましても大変切実な課題というふうに認識されているのではないかという中で、高市大臣として、今後どのような国全体を見渡した中で地域づくりを目指していかれると、何か画期的なビジョンがあれば大変有り難いなというふうに思うところでございますが、その二点についてお伺いをさせていただきたいと思います。


○高市早苗 総務大臣

 過疎地域というのは、国土の保全ですとか、また貴重な郷土文化の伝承といった多面的な機能を有しますけれども、多くの方々にとって本当に大切なふるさとでございます。
 この委員が御指摘になりました縦割り行政ということについてなんですが、やはり国民全体の課題と捉えながら省庁連携をしっかりとしていくということは重要だと思っております。小さな拠点・地域運営組織の形成に関する都道府県担当者説明会ですとか、また全国過疎対策担当課長会議におきましては、関係省庁が一堂に会して、それぞれの施策の説明を実施するようにしております。それから、先ほど例に挙げられましたが、ソフト事業を支援している総務省の集落ネットワーク圏形成支援事業と、それからハード事業を支援しております国土交通省の小さな拠点を核としたふるさと集落生活圏の形成推進事業につきましては、申請窓口を一元化いたしました。工夫を進めております。
 これからの姿ということなんですけれども、平成二十七年の国勢調査では、調査開始後初めて日本の人口が減少となりました。特に人口減少や高齢化が進んでいる過疎地域においては、その集落機能の維持そのものが困難な地域というのが出てきておりまして、これは、やはり住民の安全、安心ということに重大な課題があると思っております。
 そこで、現在、地域住民が主体となって暮らしを支える活動に取り組む組織であります地域運営組織の構築を支援するといった形で、まず、集落の維持、活性化の取組を進めています。それから、最近は若い世代の方々が地方に住みたい、過疎地域などに移住したいといった潮流が見えてきておりますので、地域おこし協力隊、これは有名でございますが、また、ふるさとテレワーク、そして、平成二十八年度から実施しておりますチャレンジ・ふるさとワークなどの事業によりまして、地方に新しい人の流れをつくり出そうと考えております。
 とにかく、どこに住んでも、まず安全に生活ができて、質の高い教育が受けられて、必要な公共サービスがちゃんと受けられるということは大前提でございますが、やはり全国各地に働く場所がある、そして仕事が人を呼び、また人が仕事をつくり、またその仕事が人を呼ぶ、そういう姿を描きながらしっかりと取組を進めてまいります。


○青木愛

 御丁寧な御答弁をありがとうございます。
 せっかく用意されております制度、補助メニューでありますので、先ほど大臣から窓口を一元化をしたというお話がありました、そのような形で有効に活用されるように、各自治体に分かりやすく示していただきたいというふうに思いました。ありがとうございます。
 それでは、文科省に対しましての質問に移らせていただきたいと思います。
 まず、公立学校の耐震化についてでございます。
 昨年四月現在におきまして、公立小中学校においては耐震化率が九八・一%、耐震化はおおむね完了したと文部科学省は報告をしておりますが、幼稚園と高等学校に目を向けますと、小中学校に比べまして耐震化率がまだ低い状況が続いております。特に高等学校におきましては、東京都が一千七百三十棟全て耐震化されているにもかかわらず、神奈川県におきましては八百八十四棟中六百五十三棟にとどまっており、耐震化率は七三・九%、全国で最も低くなっております。
 この耐震化率が自治体間で差があるという事実についてどのように認識しておられるかという点と、あともう一点併せてお伺いしますけれども、地域防災計画上の避難所として指定されている高等学校については公立高等学校の耐震化事業に対する財政支援措置というのがとられていると聞いていますが、避難所と指定されていなくても、日常生徒が学んでおりますし、学校は緊急時に対応することから、この財政支援措置の適用範囲を広く解釈をして耐震化を加速することはできないか、また、新たな国庫支出を検討して自治体が使いやすい財政支援措置、行うことはできないか、現場からの声が上がっておりますので、この点お伺いをさせていただきます。


○松野博一 文部科学大臣

 お答えをいたします。
 学校施設は子供たちの学習の場、生活の場であり、その安全性、機能性の確保は不可欠であります。加えて、青木先生からお話があったとおり、災害時には地域住民の避難所にもなる極めて重要な施設であります。公立学校施設の耐震化につきましては、平成二十七年度の完了を目指して取り組んできたところであり、その結果、平成二十八年四月現在の公立高等学校の耐震化率は九六・四%となり、耐震化はおおむね完了した状況となりました。
 しかしながら、御指摘のとおり、耐震化が遅れている地域もございます。その理由は、耐震化への意識の程度の問題でありましたり対象施設の多さ等の理由があり進捗が遅れている都道府県もあるため、文部科学省では、耐震化の推進について通知を発出するとともに、自治体向けの説明会の機会を活用し直接指導、助言を行うなど、耐震化の早期完了を促してまいりました。
 文部科学省として、引き続き、耐震化の完了に向けて、様々な機会を捉え早期の取組を要請するとともに、耐震化事業を行う自治体の支援に取り組んでまいりたいと考えております。
 先生から、あわせて、避難所に指定されている、されていない、それぞれの公立学校においてもこの耐震化の促進が必要であるとの御指摘をいただきました。
 高等学校施設も、小中学校施設と同様に生徒たちの学習、生活の場でありますし、災害時には地域住民の避難の役割を果たす極めて重要な施設であります。公立高等学校施設の耐震化事業につきましては、国と地方の役割分担を踏まえまして、設置者である地方公共団体の一般財源で実施をすることになっておりますが、その際、避難所として指定されている高等学校については、地方債の一つである緊急防災・減災事業債を活用することが可能であり、この場合の実質的な地方負担率は三〇%となっております。
 文部科学省としては、関係省庁とも協力をし、このような制度の活用を設置者に促すなど、公立高等学校施設の耐震化を推進してまいります。



○青木愛

 前向きな御答弁をありがとうございます。早期に耐震化率一〇〇%を達成していただきまして、生徒の安全と安心をしっかり守ってくださるようお願いをいたします。
 災害時に実際避難所となりますのは主に体育館だというふうに思っておりますが、東日本大震災の折には、つり天井の落下が相次いだと聞いております。この体育館の耐震化についてはどのように把握をされているかお伺いをしたいのと、また、その際、避難住民に対してできるだけ良好な環境の提供が望ましいわけでありますけれども、空調設備や洋式トイレの普及などをどのように考えておられるか、またさらに、避難住民が外部と連絡を取り、安否情報また災害状況の情報収集のために電話、インターネット端末、WiFi、停電のときでも使用できる電源やコンセントなど、こうしたものも体育館にこそ整備することが望ましいと考えますが、御見解をお聞かせください。


○松野博一 文部科学大臣

 全国の公立学校は、約九割が地域住民の避難所として指定をされております。耐震化による安全性の確保や空調整備による避難所としての防災機能強化は極めて重要であります。このため、文部科学省では、公立学校施設の耐震化や防災機能の強化について国庫補助の対象としているところであります。
 まず、つり天井を含む公立学校施設の耐震化の状況につきましては、構造体の耐震化率が九八%、つり天井の耐震化率が九四%となり、おおむね完了しておりますが、引き続き、一〇〇%を目指して取組を進めてまいります。また、御指摘の空調や洋式トイレ、通信装置、自家発電設備等、避難所として必要となる機能につきましては、熊本地震も踏まえ、その機能強化方策等について昨年七月に緊急提言を取りまとめて周知をしたところであります。
 引き続き、公立学校施設が避難所としての機能を十分に果たせるよう、必要な予算の確保に努めるとともに、防災機能の強化に関係省庁と連携して取り組んでまいります。



○青木愛

 是非よろしくお願いいたします。
 続きまして、話題を変えますけれども、基礎研究の重要性についてどのように認識しておられるか、お伺いをさせていただきたいと思います。
 昨年ノーベル医学生理学賞を受賞しました大隅良典東京工大の栄誉教授が、国の研究助成対象として昨今基礎研究が軽視をされているという警告を発しております。
 一方、応用研究におきましては、防衛装備庁の安全保障技術研究推進制度におきまして、昨年度は六億円だった予算が今年度は一挙に百十億円、二桁違うんですけれども、百十億円に増額されるなど著しい予算増額が見られております。これに対しては、日本学術会議が軍産官学一体化を進める動きが強まっているとして反対の声明も打ち出しているところでございますが、文部科学省としてこの基礎研究の重要性というものをどのように認識しておられるか、改めてお伺いをさせてください。


○松野博一 文部科学大臣

 文部科学省としては、イノベーションの源である多様で卓越した知を生み出す学術研究、基礎研究が重要と考えており、中長期的な視点に立ち、その振興を図ってきました。
 さらに、昨年十一月、文部科学省内に基礎科学力の強化に関するタスクフォースを設け、本年四月、学術研究、基礎研究や若手研究者をめぐる諸課題の解決に向けた対応策等を取りまとめたところであります。
 具体的には、基盤的研究費の適切な措置に向けた基盤的経費の拡充や、研究者の自由かつ大胆な挑戦への支援を図る科研費改革の推進、優秀な者が研究者を目指すための支援の充実や若手研究者が安定かつ自立して研究に打ち込める環境の整備、世界と競争できる研究拠点形成や研究情報基盤の整備などであり、これらを踏まえ、今後とも学術研究、基礎研究の振興に向けしっかりと取り組んでまいります。



○青木愛

 基礎研究を後押しするのは文部科学省の大きな役割と考えておりますので、是非、今後、基礎研究費の増額に向けてのまた御努力をお願いしたいというふうに思います。
 時間がありませんけれども、一点だけお伺いさせていただけますでしょうか。教育予算の確保のその一点だけお伺いさせてください。
 本来、予算の無駄の削減あるいは組替えの中から捻出すべきだというふうに考えておりますけれども、この厳しい財政状況の中で、教育国債あるいはこども保険などの案が今浮上しております。こども保険に関しましては、保険はリスクに対して掛けるものだ、名称と実態が異なるとか、実態は子供の名を借りた増税だという批判の声もあります。また、教育国債に関しては、人材投資は新たな価値を創出をするということにおいて、単なる赤字国債ではなく、従来の建設国債以上に評価すべきであるとの肯定的な意見もございます。この点について、現在の文科省の考え方をお聞かせいただきたいと思います。


○松野博一 文部科学大臣

 教育は未来への先行投資であるという思いは、先生と思いは共有をしているものと思います。
 具体的に、こども保険、教育国債等の教育財源の議論についてということでございますが、教育国債やこども保険などの教育財源の確保につきましては、各党において検討が進められており、どのような財源確保策が望ましいかにつきましては、国会において更に御議論を深めていただきたいと考えております。
 いずれにせよ、文部科学省としては、国民の御理解をいただきながら、今後とも必要な財源の確保に取り組んでまいりたいと考えております。



○青木愛

 現状での御答弁だったというふうに思います。
 人への投資また先端科学技術研究への投資というのは、大変新しい価値を生み、また今後の世界の競争を勝ち抜く日本の推進力でもあるという立場から、様々、国際リニアコライダーの進捗状況等お伺いをしたかったのですが、時間がなくなりましたので、最後に、松野大臣におかれましては、市原市養老川に発見されました、七十七万年前の地球の磁場が逆転した地層が発見されたということでありますので、是非、チバニアンですか、学校教科書に掲載されるように頑張っていただきたいと御期待申し上げて、質問を終わらせていただきます。
 どうもありがとうございました。






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