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自由党 参議院議員 青木愛 Official Website

議会議事録JOURNAL

平成29年5月16日 国土交通委員会

異常気象に関する件、高速鉄道等のインフラシステムの海外展開に関する件について




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○青木愛

 希望の会、自由党の青木愛です。
 私も、まず、異常気象の関係からお伺いしたいと思っております。
 先週末、まさに雨の中でありましたけれども、東京北区の総合水防訓練に参加をしてきました。荒川が氾濫危険水位に迫るという設定でございまして、国交省からは排水ポンプ車ですとか照明車などの貸出しをいただきました。内容については、川の決壊、また地下鉄への浸水、またマンホールからの水の噴出、こうしたものを防ぐための土のうの積み上げなどが行われました。また、北区においては、ハザードマップの活用ですとか、またURなどの高い建物にいざというとき地域の方々が逃げ込めるような、そうした取決めなども交わされているというお話なども伺ってきました。今後とも、訓練の重要性とともに、ハード面またソフト面からの更なる対策の必要性も感じてきたところでございます。
 そう申しますのも、近年、日本におきましては猛暑日や熱帯夜が続いております。また、局地的な集中豪雨による河川の氾濫、土砂崩れ、また都市部においては路上の冠水など、かつてはめったに経験しなかったこうした異常気象が毎年どこかで発生しているという状況があります。この異常気象は収まる気配がなく、地球の温暖化の進行とともにまた今後ますます注意が必要ではないかというふうに私どもも考えますが、気象庁の御見解をまずお聞かせください。


○橋田俊彦 気象庁長官

 お答えいたします。
 ただいま気温や雨についての異常気象のお尋ねがございました。気象庁の観測では、日最高気温が三十五度以上となるいわゆる猛暑日、それから日最低気温が二十五度を下回らない熱帯夜、これらの年間回数でございますけれども、統計のある過去九十年につきまして都市化の影響が比較的少ない地域の全国平均を見ましても明瞭な増加傾向がございます。
 また、豪雨災害をもたらすような大雨でございますけれども、一時間当たり五十ミリ以上の短時間の強い雨、あるいは一日当たり四百ミリ以上となります大雨、この年間回数につきましても、過去四十年の統計で見ますと明瞭な増加傾向が現れているところであります。
 このような極端な気温、大雨の発生頻度につきましては、もちろん年々変動がございまして、個々の現象についてそれが地球温暖化の影響であるということを特定するということはなかなか難しいところでございますけれども、実際に異常気象と言われるような気温や雨による極端な気象現象の長期的な増加傾向、これは明らかに地球温暖化が影響している可能性があると、このように考えております。
 この温暖化の影響でございますけれども、気象庁が三月の三十日に公表いたしました地球温暖化予測情報第九巻でございますが、温室効果ガスの排出レベルが高いレベルでこのまま続く場合は、猛暑日や熱帯夜、あるいは雨でいえば短時間の強い雨や大雨の発生頻度は今世紀末にかけて全国的に増加すると、このように予想しております。ますます注意が必要になるというように考えております。
 引き続き、気候の監視、予測に努めてまいりたい、このように考えております。


○青木愛

 ありがとうございます。
 もう聞くにつけ大変恐ろしくなるばかりでありますけれども、こうした極端な異常気象というのがまさに増加をして、常態化まではいかずとも明瞭に増えているという御答弁でございました。
 今まさに世界気象機関、WMOの執行理事会も開かれているというふうに伺っておりまして、日本もその中心的な役割を担っているというふうに伺っております。
 このように異常気象に対する国民の関心が高まる中で、ちょっと話がずれるかもしれませんけれども、気象予報士という存在も広く知れるところとなっておりまして、調べたところ、この資格試験が大変難関であるということであり、合格率も例年五%前後だということであります。試験導入から二十年近くたって今なお九千八百四十七人と一万人以下で、大変少数だというふうな指摘もされているところであります。今後、日本においてもこの気象分野での様々な角度からの人材育成というのは大事だというふうに思いますけれども、日本のみならず地球の至る所でこのような甚大な被害を起こしているという現状において、この気象予測というのは今後ますます重要な役割を担うというふうに思います。そうした意味において、日本は今、気象衛星ひまわり八号、九号はもちろんですし、気象データの解析、またその予報技術、これらは世界最高水準にあるというふうに伺っております。
 このような気象分野での国際社会における日本の役割、貢献について、改めて長官にお伺いしたいと思います。


○橋田俊彦 気象庁長官

 お答えいたします。
 ただいまございました気象分野での国際社会における日本の役割や貢献でございますけれども、我が国は、気象の観測、予報、そしてこれらの気象のデータの交換や情報提供を行います通信システム、気候の監視、予測など、各分野でそれぞれ世界最高レベルの技術を有していると考えております。また、この技術を使いましてアジアを中心とした各国へしっかりと技術支援を行うなど、国際社会における気象分野での中心的な役割を果たしている、このように考えております。
 ただいま御紹介ありましたひまわり八号、九号の例でいきますと、世界最先端の観測機能を有する新しい静止気象衛星でございますが、これは我が国が世界に先駆けて新しい世代の衛星を打ち上げました。この観測データは世界各国で広く利用されております。特に東アジア、西太平洋域の発展途上国の約二十か国に対しましては、この「ひまわり」の観測データが台風や気象の予想などに的確に活用されるよう、各国の気象庁、気象局に対しまして、衛星データの受信・解析装置の提供、利用方法の現地での研修など、技術支援にも積極的に取り組んでいるところでございます。
 これらの「ひまわり」の例につきましては、ただいま委員からございました世界気象機関の執行理事会でも先般御紹介をいたしまして、その理事会では今後の衛星分野における国際協力のモデルとして高く評価されているところでございます。このほか、台風や気候の分野でも、世界気象機関の枠組みの下で、我が国は、アジア太平洋地域のセンターとして、地域各国の台風や気候の情報の作成、発表や人材育成の支援に努めてきているところであります。
 各国における気象の観測や予報、あるいは気候の監視といった、この的確な遂行をしていただくことは、あるいはそのための国際協力というのは、我が国にとりましてこれまた大変重要でございます。大気は地球を巡るわけでございますので、こういった観点で、今後とも、我が国の気象技術や知見を広く提供いたしまして、世界の気象業務の発展に貢献してまいりたい、このように考えております。
 以上でございます。



○青木愛

 ありがとうございます。
 東アジア、西太平洋地域においては衛星を打ち上げられない国々もたくさんあるわけでありまして、日本の「ひまわり」、言わば無償で貸し出しているというふうにも言えるかと思いますけれども、この「ひまわり」の観測データを使っているという状況があって、現在においてもこうした気象の分野においても日本は大変大きな貢献をしているというふうに思いますし、今後とも、このような極端な異常気象が続く中で、ますますこの日本の高度な技術、また優秀な人材も含めて世界から求められる分野であるというふうに思っておりまして、今後とも、日本の気象庁が果たす役割、ますます大きくなると思いますので、なお一層の御尽力に御期待いたしております。よろしくお願いいたします。御答弁ありがとうございました。
 それでは、話題を変えまして、石井大臣にお伺いをさせていただきたいと思います。
 大臣は、今月三日からマレーシア、シンガポールを訪問されています。三度目の訪問だと伺っておりますが、マレーシアのクアラルンプールにおいて高速鉄道のシンポジウムを開催されたというふうに伺っております。両国政府の要人と面談を行い、日本の新幹線の優位性や、また人材育成、技術移転、現地企業との協働など、日本の協力方針について意見交換をされたというふうに伺っておりますけれども、石井大臣の今回の出張の手応えを是非お伺いをしたいと思います。よろしくお願いいたします。


○石井啓一 国土交通大臣

 今御紹介いただいたように、マレーシアのクアラルンプールとシンガポールを結ぶ高速鉄道につきまして、新幹線導入を両国関係者に働きかけることを目的といたしまして、今般、マレーシアのクアラルンプールにおきまして高速鉄道シンポジウムを開催するとともに、マレーシア、シンガポール両国閣僚と会談をするため、五月三日から五日にかけて両国を訪問いたしました。
 五月三日のクアラルンプールでの高速鉄道シンポジウムでは、六百名を超えるマレーシアの政府、企業関係者等の出席を得まして、高速鉄道がマレーシアにどのような恩恵をもたらすのか、また、その実現に向けて日本がいかに貢献できるかにつきまして、世界各国の有識者によるパネルディスカッション等を通して具体的に御理解いただいたと考えております。共催のマレーシア陸上公共交通委員会のハミド議長からも、この度のシンポジウムに対しまして高い評価をいただいたところでございます。
 また、両国閣僚との会談におきましては、トータルライフサイクルコストが低廉などの新幹線の優位性や我が国の人材育成、技術移転、現地企業との協働の方針を説明をいたしまして、先方より高い関心が示されたところでございます。
 本高速鉄道につきましては、これまで官民で緊密に連携して新幹線導入を両国関係者に働きかけてきているところでございますが、引き続き、更に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。



○青木愛

 ありがとうございます。大変なお役割だというふうに思っております。
 年内に入札の手続がいよいよ開始をするということで、詰めの段階だというふうに思っておりますけれども、今後、入札に向けた取組方針について、改めてお伺いをさせてください。


○奥田哲也 鉄道局長     

 お答え申し上げます。
 マレーシアのクアラルンプールとシンガポールを結びます高速鉄道につきましては、昨年十二月、両国の協定が締結をされまして、二〇二六年中の開業を目指すこと、また車両や信号システムなどの入札を本年中に行うことなどが合意されたところでございます。また、今年二月には車両や信号システムなどの入札について両国政府に助言を行うコンサルタントが決定されたところでございまして、今後、両国において入札に向けた検討が加速していくものというふうに承知をいたしております。
 大臣から答弁ございましたとおり、今回の出張におきましては、高速鉄道シンポジウムに関して高い評価を得たほか、両国閣僚との会談ではトータルライフサイクルコストなどの新幹線の優位性や我が国の人材育成、技術移転、現地企業との協働の方針を説明し、先方より高い関心が示されたところでございます。
 このような成果を踏まえまして、年内にも予定されます入札に向けて今後一層両国政府への働きかけを強化するとともに、ファイナンスや人材育成、技術移転、さらには現地企業との協働を含む具体的な提案の検討を加速化していきたいというふうに考えております。特に、人材育成、技術移転につきましては、訪日研修でありますとか専門家派遣を通じまして質、量共に充実した内容を実施するとともに、現地企業との協働に関しましては、今回のシンポジウムにおいても日本企業とマレーシア企業とのビジネスミーティングを行ったところであり、こうした場を活用して更に取組を進めていく所存でございます。
 国土交通省といたしましては、これまでも様々な機会を捉えまして継続的にハイレベルでの働きかけを行ってきているところでございますが、マレーシア―シンガポール間の高速鉄道への新幹線システム導入に向けまして、官民の緊密な連携の下、両国関係者に対し更に積極的に働きかけをしてまいりたいというふうに考えております。



○青木愛

 ありがとうございます。期待をいたしております。
 最後に、石井大臣に一言御答弁をお願いしたいと思います。
 こうした鉄道あるいは道路、また港湾のインフラ整備などがまだ遅れている国々においては必要なことであり、また、先ほどの気象予報なども大変重要な技術だというふうに思っております。世界から必要とされる課題、しかも日本が得意とする分野でありますけれども、日本においては自国の利益追求を第一とするのではなくて、相手国が望む国づくり、また人づくりに貢献をするということが、長い目で見たときに世界の平和環境の構築にもつながるという意味でその意義は大変大きいと考えております。
 これらを所管をする国交大臣として、こうした分野における世界に対する日本の貢献についての基本的な考え、思いについて、是非、石井大臣の御答弁をお願いいたします。


○石井啓一 国土交通大臣

 委員御指摘いただいたように、道路、鉄道、港湾等のインフラ整備や防災・減災分野などにつきまして、日本の優れた技術、また災害等を通じて培ってきた知見を生かしまして、相手国のニーズを十分に踏まえつつ国際協力を行っていくことが重要であると考えております。
 日本の国際協力は、質の高いインフラ投資、すなわち、メンテナンスコストを含めたトータルコストが低廉であることや、現地の人材育成、制度構築支援を行うこと、また、現地企業と協働すること、こういったことを相手国の目線に立って具体的な提案を行っていくことが特徴であると考えております。
 国土交通省といたしましては、三月に策定をいたしました国土交通省インフラシステム海外展開行動計画二〇一七に基づきまして、こうした日本の国際協力の特徴について情報発信しつつ、私自身が先頭に立ってトップセールスを行うほか、戦略的な対応を強化してまいりたいと考えております。



○青木愛

 御期待いたしております。
 ありがとうございました。






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