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自由党 参議院議員 青木愛 Official Website

議会議事録JOURNAL

平成30年4月17日 国土交通委員会

都市再生特別措置法等の一部を改正する法律案について




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○青木愛

 希望の会、自由党の青木愛です。
 本日は、都市再生特別措置法につきまして、気になりました点を順次質問をさせていただきたいと思います。
 まず、今回の改正の意義についてお伺いをしたいと思いますけれども、都市再生特別措置法は二〇〇二年に成立をしております。第一条の目的の中に、近年の急速な情報化、国際化、少子高齢化等の社会経済情勢の変化に対応した都市機能の高度化及び都市の居住環境の向上を図るためとの趣旨が記されています。その後十六年が過ぎまして、今回で九回目の改正となります。
 成立の当初は、一九九一年に土地バブルが崩壊し、その後処理のために十年以上の年月を要しました。バブル崩壊の後遺症が残っている時代でございました。最近は、人口の減少とそして高齢化という新たな深刻な課題に直面をしております。
 それぞれの時代背景を受けての改正だと思いますけれども、今回の改正の意義について御説明をお願いいたします。


○石井啓一国土交通大臣

 都市再生特別措置法は、都市機能の高度化及び都市の居住環境の向上を図り、併せて都市の防災に関する機能を確保することを目的として制定をされまして、その後、その幅広い目的の達成のため、時代のニーズに合わせた施策を展開する必要があることから、これまでに累次の改正を重ねてきております。
 平成十四年の法制定時には、民間の資金やノウハウを引き出すことによる都市再生を目指すため、都市再生緊急整備地域制度を創設しまして、現在五十三地域が指定されております。
 それ以後の主な改正の内容と趣旨を述べますと、平成十六年には、個性あるまちづくりを実施し、全国での都市再生を進めるために市町村が作成をします都市再生整備計画に基づく交付金制度を創設をしまして、これまで累計千四十八市町村、二千八百八十地区において活用されております。
 平成二十四年には、大規模な震災が発生した場合における都市再生緊急整備地域内の滞在者等の安全の確保を図るため、都市再生安全確保計画制度を創設をいたしまして、これまで二十一地区において作成をされております。
 そして、平成二十六年には、人口減少、高齢化が進行する中で、都市の居住者の生活を支えることができるコンパクトなまちづくりを進めるために立地適正化計画制度を創設し、これまでに百十六計画が作成をされているところでございます。
 今般の改正は、人口減少社会を迎えた我が国では地方都市を始めとした多くの都市において都市のスポンジ化が進行していることから、これに対応する施策といたしまして、低未利用土地権利設定等促進計画や立地誘導促進施設協定といった制度を展開しようとするものであります。
 国土交通省におきましては、今後とも、時代のニーズを踏まえ、分かりやすく使いやすい制度の整備に努めるとともに、その活用が進むよう周知をしてまいりたいと考えております。



○青木愛

 ありがとうございます。これまで不断の御努力を継続されてきたものというふうに認識をいたします。
 人口減少に向かうこの日本におきまして、コンパクトシティー・プラス・ネットワークという政策は、一つの重要な考え方だと認識をしております。全国の地方都市における中心市街地の活性化や都市機能、また居住誘導地区の設定、公共交通の維持や施設整備が中心となっています。
 そうした中で、スポンジ化対策、これを推進するということは喫緊の課題だというふうに思います。そして、その際、その主体はあくまでも自治体であり、地域住民であるというふうに考えます。国の役割と、そして民間の活用についてお伺いをいたしたいと思います。
 また一方で、大都市部におきまして、遊休空間の活用による安全性とともに利便性の向上が求められております。その具体的な取組の事例と、そして、今回の改正で民間業者の声が強く反映されることになろうかというふうに思います。ディベロッパー、開発業者の節度ある役割についても御意見を求めたいと思います。


○栗田卓也都市局長

 都市のスポンジ化対策は、地域の土地利用ニーズを掘り起こすことが必要でありますので、市町村あるいは地域の実情に精通したNPO法人などのまちづくり団体や地域住民とが連携しながら進めることが重要と認識しております。
 今般の法改正におきましては、身の回りの公共空間や施設を一体的に整備、管理する取組を促します立地誘導促進施設協定制度を御提案しております。また、まちづくりに積極的に取り組む住民団体あるいは商工会などを市町村が指定する都市計画協力団体制度を御提案しております。これは、いずれも地域住民や地域の民間の担い手を念頭に置いた制度ということでございます。
 国としましては、今般御提案しておりますような新たな制度の活用が進むように周知を図るとともに、地方公共団体や民間のまちづくりの担い手の取組を財政面も含め全力でサポートしていきたいというように考えております。
 それから、大都市部ということでございまして、遊休空間の活用という観点のお尋ねがございました。
 都市の空間利用に着目いたしますと、大都市の都心部におきまして、一部の区域では駐車場の稼働率が大変低い水準にとどまっている反面、荷さばき駐車場に関しては不足しているといったような問題が発生しているエリアがございます。このため、今般の法改正案では、都市再生緊急整備地域を対象に、エリア単位で附置義務駐車場の量や場所を適正化するための都市再生駐車施設配置計画制度の創設を御提案しております。
 この制度の活用を通じまして、民間ディベロッパーが、既に余っているとされる場合には既設の駐車場を転用することが可能とする場合があります。その際には、その余剰空間は収益施設として利用するのではなくて、荷さばき駐車場や非常用の備蓄倉庫などとして活用されることが都市の安全性、利便性の向上に寄与することとなると考えております。
 このため、業界団体に対しましては、できるだけそのような地域にとって有用な転用を促し促進していく、こういうことを求めてまいりたいと考えておりますし、業界団体からもそのような意向を示していただいているところでございます。
 こうした都市の安全性、利便性の向上に資する制度活用がディベロッパーに期待されると考えておりまして、関係者に対しまして制度の趣旨の周知をしてまいりたいと考えております。



○青木愛

 ありがとうございます。
 もう一点、ちょっと心配を伴う点について確認をしたいと思います。
 このスポンジ化をした低未利用地を市町村がコーディネートをして有効利用できる土地にする際に、地権者が不明の土地や空き家については、所有者等探索のため市町村が固定資産税課税情報等を利用可能にするとあります。これによりまして、スポンジ化解消に貢献をする反面、個人情報が目的外に使用されることに対する懸念もございます。その点についてお考えをお聞かせください。


○栗田卓也都市局長

 低未利用土地権利設定等促進計画の作成に当たりましては、市町村は固定資産課税台帳や地籍調査票の情報を必要な限度で内部利用することができるというようにしております。
 低未利用地につきましては、登記簿によっても真の所有者を確認することができず、その利活用が困難になっている場合がございます。固定資産税の納税義務者の情報などはこのような場合の所有者探索に有効でありますので、低未利用地の利用促進に資するものと考えております。
 他方、市町村による情報の内部利用は、あくまでも計画の作成などに必要な限度で許容されるというように条文上明らかにされております。したがいまして、例えば固定資産税の納税義務者の情報を本人の同意なしに外部の第三者に漏らすことは必要な限度の範囲を超えるものでありまして、また、地方公務員法が定めます守秘義務等に反するおそれがあるものというように考えております。
 御指摘のような御懸念が現実のものとなることのないように、この計画制度によって内部利用が可能となる情報の取扱いにつきましては、市町村において的確な運用がなされるよう、関係省庁とも協力して適切に周知を図ってまいりたいと考えております。



○青木愛

 ありがとうございます。
 民間のシンクタンクによりますと、十五年後の二〇三三年の総住宅数は約七千百万戸へ増大をいたします。空き家の数が約二千百五十万戸ということで、空き家率は三〇・二%に上昇すると予測をされています。
 空き家は犯罪や倒壊の危険性を増加させます。十五年後の二〇三三年には空き家が総住宅数の三割にも達するということは大変な事態だと思います。空き家には、活用可能な物件と、あと活用が難しい空き家とあると思います。それぞれの空き家対策についてお伺いをいたします。


○伊藤明子住宅局長

 我が国が本格的な少子高齢化、人口減少を迎える中、空き家に対しては今後も更なる増加が見込まれておりまして、その対策は喫緊の課題であるというふうに認識しております。空き家対策につきましては、地域の実情に応じて、除却するべきものは除却するとともに、活用できるものは活用していくということが重要だというふうに考えております。
 こうした中で、空家等対策の推進に関する特別措置法が平成二十七年五月に全面施行され、地方公共団体が策定する空家等対策計画は平成二十九年十月一日現在で四百四十七市区町村が策定しておりまして、周辺に悪影響を及ぼす空き家については市町村による助言、指導、勧告、命令、代執行が可能となっておりまして、これによって除却がされたりしているところでございます。また、国としては、地方公共団体が行う空き家の除却、活用等に対する社会資本整備総合交付金等による支援や、空き家の除却、市場への流通を図るための税制措置等を行っているところであります。
 また、今度は空き家の活用ということでございますが、空き家を含めた既存住宅の活用に関する最近の取組としては、持家としての活用につきましてはインスペクションの活用や、消費者が安心して購入できる物件に対して標章付与を行う安心R住宅制度をこの四月より開始したところであります。また、民間の空き家、空き室を住宅確保要配慮者の賃貸住宅として活用する新たな住宅セーフティーネット制度の取組も始めたところであります。
 さらに、住宅以外の用途への円滑な転用に向けて建築基準法の合理化に取り組んでおりまして、更なる合理化に向けて建築基準法の一部を改正する法律案を今国会で御審議いただいておりまして、先般、参議院では可決いただいたところでございます。
 なお、地方公共団体等におきましても、このような除却だとか活用の情報共有、展開を図るために、昨年八月に全国空き家対策推進協議会が設立されておりまして、課題や事例の共有、解決策の検討を行っているところでございます。



○青木愛

 ありがとうございます。
 また、全国の自治体では、この増え続ける空き家を紹介するために空き家バンク制度を展開をしています。国土交通省は、各自治体が保有する空き家データを一括してホームページに掲載するシステム作成に支援されているというふうに聞いています。現在参加をしている自治体数、また登録している物件数、またマッチングが成立した件数等についてお聞かせいただきたいと思います。
 また、行政が物件紹介をネット上で行っているため、仲介手数料が掛からないという点において、消費者にとってはプラスの面がある一方、仲介業者からは民業圧迫という声も寄せられています。
 自治体によってこの空き家バンク制度の取組方法が異なっているということもあるようでございますけれども、そうした声もございましたので、ここでちょっと確認をさせていただきたいと思います。


○田村計 土地・建設産業局長

 お答えいたします。
 国土交通省が構築した全国版空き家・空き地バンクは、本年の四月十三日時点におきまして五百三の自治体が参加をしており、登録の物件の数は三千七百八十二件でございます。また、成約した件数につきましては、本年三月末までの期間におきまして百四十二件となってございます。
 民業圧迫というところでございますけれども、私どもの考え方といたしましては、国や地方公共団体の空き家・空き地バンクは、空き家のうち賃貸用、売却用の住宅等の市場で流通する住宅以外のものの登録を対象としておりまして、基本的に市場性の低いもの、ないものが対象となっているため、民間の営業を圧迫するものではないと考えております。
 なお、市場に流通し得る空き家を地方公共団体の判断でバンクに登録する場合もありますけれども、そういった場合は、既に所有者と宅地建物取引業者の間で媒介契約が締結されているものが対象となるため、地方公共団体が物件の媒介をすることにはなりません。このような登録の対象となる物件等の考え方につきましては、全国版空き家・空き地バンクの運用の方針として公表をするとともに、全国の地方公共団体等を対象とした説明会において周知を図ってございます。
 今後とも、民業圧迫とならないよう留意しながら適切に運用を図ってまいります。


○青木愛

 ありがとうございました。
 質問を終わります。





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