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自由党 参議院議員 青木愛 Official Website

議会議事録JOURNAL

平成30年6月5日 国土交通委員会

・所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法案について
・森友問題に関し値引きの根拠となったゴミ撤去費用の増額について




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○青木愛

 希望の会、自由党の青木です。
 早速質問に入らせていただきます。まず、この法律が提案された時代背景について御認識をお伺いさせていただきたいと思っております。
 一九八九年に制定されました土地基本法は、一九八〇年代後半に発生した異常な土地バブルに対処するため、今後の土地政策の基本理念を定めた法律です。高度成長と土地バブル抑制を前提にした法律であります。しかし、バブル崩壊後は日本経済は長期低迷期を迎え、二〇〇〇年代以降は高齢化と地方の疲弊が著しくなりました。さらに、二〇一〇年頃をピークに日本の人口は減少に向かい、今後は大きく減少いたします。
 このような構造変化に伴い、利用ニーズの低い土地は資産から負債となり、地方から都市部への人口移動は地方に残した土地への所有意識の希薄化を生み、土地相続の面倒も重なって、今後所有者不明土地が増加する傾向にあります。
 この法律が提案された時代背景については、このような認識でよろしいでしょうか。


○田村計 土地・建設産業局長

 お答えします。
 御指摘のとおり、人口減少に伴って、土地利用ニーズの低下や地方から都市等への人口移動を背景とした土地の所有意識の希薄化が進んでおります。このような背景により、不動産登記では所有者の氏名や所在が分からない土地、いわゆる所有者不明土地が全国的に増加傾向にあり、将来的にはこれが更に増加すると指摘されています。
 このような所有者不明土地については、公共事業等の様々な場面で、所有者の探索に膨大な時間、費用、労力を要し、事業計画の変更を余儀なくされたり、事業の実施そのものが困難になるといった問題に直面をしております。
 このため、国土交通省といたしましては、所有者不明土地の利用の円滑化を図るため、公共事業のために土地を収用する場合の手続の合理化、公園、広場など地域住民のための公共的事業に一定期間の使用権の設定を可能とする制度の創設、所有者の探索を効果的に行うための仕組みの構築等を内容とする本法案を提出したところでございます。


○青木愛

 この所有者不明土地は相続時に増える傾向にあります。土地を放棄すれば景観を損ね、また自然災害にも結び付いたり、犯罪の温床にもなります。その解消策として、土地管理の義務を強化をするという方向も考えられますけれども、やはりその相続の手続を簡素化するとか、所有者の負担軽減が必要だと考えております。
 午前中にも、所有権の放棄、また帰属先の在り方が検討されているということでありましたので、私も是非そうした検討が必要だと思っておりますけれども、特に、売却しようと思っても売れない、自治体に引取りを願い出ても引き取ってもらえない、そのような土地については、所有者に責任を一方的に押し付けるのではなくて、何らかの支援あるいは適切な受皿を検討すべきだと考えます。
 また、例えば土地を預かるランドバンク制度の創設ですとか、それを運営するNPO等への支援でありますとか、また、これは地方からの話でありますけれども、公共が土地を所有をして生活インフラを整備をし、そこに利用者が借地をして住居を建てて生活をする、いわゆる所有権と利用権の分離ということにもなるんだろうと思いますけれども、こうした声が地方からもお聞きをしているところであります。
 さらには、空き家、空き地を公共利用に提供するといった条件で除去費の補助をするとか、様々なことが考えられますけれども、こうしたアイデアに関して御意見をお聞かせいただきたいと思います。


○田村計 土地・建設産業局長

 お答えいたします。
 人口減少、高齢化の進展により、利用される見込みのない土地が増加するのみならず、そのような土地を所有者自身では適切に管理できなくなることも懸念されており、このような場合の土地の受皿をつくるべきという声があることは承知をしております。
 放棄の話でございますが、しかしながら、土地を手放すということにつきましては、民法上明文の規定がなく、確立した最高裁判所の判例も存在しないため、その可否につきましては議論が分かれるところであり、現在、法務省の研究会におきまして検討が進められているものと承知をしております。
 また、土地を手放すことができる仕組みにつきましては、手放すことのできる土地の要件、手続の在り方、手放された土地の帰属先、その管理コストなど、検討すべき点は多岐にわたるものと考えております。
 国土交通省といたしましても、六月の一日に関係閣僚会議で決定した基本方針に基づき、法務省など関係省庁と連携しつつ、引き続き検討を深めてまいります。また、今御提案いただきましたランドバンクや空き家、空き地の公共利用といったいろんな施策につきましても、そういった中で引き続き検討を深めてまいりたいと思います。


○青木愛

 是非よろしくお願いします。その検討の際には、所有者の負担感を軽減するという視点も是非盛り込んでいただきましての御検討をお願いしたいと思います。
 そして、今回の法案では、所有者不明土地の利用を円滑化するための特例が講じられております。所有者不明土地を利用するに当たっては、まずは所有者の探索をしっかり行うことが必要だと参考人からも指摘をされたところでございます。
 従来は活用することができなかった固定資産税課税台帳や地籍調査票の所有者の情報を利用できるようになるということでありますけれども、その際の所有者の個人情報保護という点につきまして、適切に図られるのかどうなのか、懸念をしております。その点について確認をさせてください。


○田村計 土地・建設産業局長

 お答えします。
 本法案において講じる土地収用法の特例等の特例措置を活用するためには、まず、事業者が土地所有者の探索を確実に行うようにする必要があります。このため、この法案においては、相当な努力が払われたと認められる所有者探索の方法を政令等で規定することとし、この政令等におきましては、登記事項証明書の交付を請求すること、住民票、戸籍、固定資産課税台帳等の公的書類に記載された情報の提供を求めること、一定範囲の親族等に照会することなどを定めることにより、事業者が行うべき所有者探索の内容を明確化してまいります。
 また、御指摘のように、本法に基づき固定資産課税台帳等の所有者情報を外部に提供するに当たっては、個人情報保護の観点からの配慮が必要となります。このため、まず、情報を請求する事業者は、事業の実施を予定していることを疎明する資料、事業を営むために事業者として許可等が必要な場合には、それを受けていることを示す資料などを請求に当たり提出しなければならないこととし、情報請求の目的が事業の準備のためかどうか、請求する事業者の適格性を確認することとしてまいります。
 また、地方公共団体が本法の規定に基づき所有者情報を民間事業者などに提供しようとする場合には、台帳等に記載されている本人に情報提供の可否について確認し、その同意を得なければならないこととしております。
 加えて、個人情報を入手した事業者は、個人情報保護法の個人情報取扱事業者として、同法に基づき、事業の準備以外での目的の利用や第三者への提供が制限されることとなるなど、入手した個人情報の適正な取扱いが担保されることになります。
 このような措置を講ずることによりまして、個人情報の保護が適切に図られるものと考えております。



○青木愛

 ありがとうございます。
 所有者の同意、許可を得てその情報を、特に民間事業者の場合は大変大切だと思いますが、所有者の同意を得て民間事業者にその情報を渡すということですよね。そうしましたときには民間事業者もまた、その入手した情報を更に第三者にそれを漏らすようなことがないように、しっかりとした対策をお願いしたいと思います。
 続きましての質問になりますけれども、所有者不明土地を円滑に利用するこの仕組みに二つの柱がございます。一つは、地域福利増進事業で、所有者が後から現れて明渡しを求めた場合は期間終了後に原状回復して返すことになっておりますけれども、一方、この公共事業における収用手続の際には、どれだけ探索を尽くしたとしても、その土地を収用した後になって所有者が現れることもないとは言えないと思うんです。
 そのような場合にどのような所有者保護が図られるのか、確認をしておきたいと思います。


○田村計 土地・建設産業局長

 お答えいたします。
 都道府県知事におきます裁定においては、所有者不明土地を収用し又は使用することにより不明所有者が受ける損失について、補償金額を定めることとしております。この補償金については、裁定により定められた時期までに収用等をしようとする土地の所在地の供託所に供託をしなければならないこととしております。
 このため、仮に土地を収用等した後に不明となっていた者が現れた場合には、その所有者は供託所から供託された補償金を受け取ることにより、財産的な保護が図られるものと考えております。



○青木愛

 現物では返せないけれども、供託された適正な補償金が支払われるということを確認をさせていただきました。
 次に、大臣にお伺いをいたします。
 これまでの都市計画や土地利用計画は、経済が成長し人口が増加することを前提に策定されてきました。二〇一〇年を越えて日本は人口減少と高齢化が進み、地方の過疎化、さらには地方の消滅という事態に向かっております。空き家、空き地の増加や所有者不明土地の増大などは、そうした時代の変化を背景にして出てきた問題ですが、国は問題が顕在化した後に対症療法的な対策を講じているように思えてなりません。
 また、その一方で、大都市部においては、人口増加こそが活力であると、従来の認識に立って、今タワーマンションの建設が進められております。タワーマンションの寿命は百年と言われていますが、そのときの日本の総人口は五千万人を下回ることが予測されております。
 人口減少社会の到来を踏まえ、今こそ五十年、百年先の将来を見据えた国土計画のビジョンを示していただくことが何より大事だと思っております。そして、そのビジョンが実現されていくようにしっかりとした周知をしていくべきではないかと考えますが、大臣の御見解をお伺いいたします。


○石井啓一国土交通大臣

 急速な人口減少の進展を始め、我が国を取り巻く社会経済の変化に的確に対応していくためには、中長期の視点に立ち、今後の国土づくりの方向性を考えていくことが重要であります。
 このため、本格的な人口減少社会に初めて取り組む国土計画といたしまして、平成二十七年八月、第二次国土形成計画を策定いたしました。この計画は、二〇五〇年の長期を見通しつつ、今後おおむね十年間における国土形成に関する基本的な方針、目標等を明らかにしております。
 計画におきましては、人口減少下における国土、地域構造といたしまして、コンパクト・プラス・ネットワークの形成を掲げております。具体的には、集落地域において生活を維持するため、生活サービス機能等を徒歩圏内に集約する小さな拠点の形成や、都市の中心拠点等において公共施設の再編、空き建築物等既存ストックの有効活用等を進め、各種都市機能を誘導し、集約をするコンパクトシティーの形成等の施策を現在精力的に進めているところであります。
 国土交通省といたしましては、引き続き、関係省庁等とも連携をしながら、計画の周知、さらには計画に盛り込まれた施策の効果的な推進に努めてまいりたいと考えております。



○青木愛

 ありがとうございます。
 コンパクト・プラス・ネットワークということを柱に掲げているかと思いますが、より具体的な明確な国土計画の将来ビジョン、石井大臣のビジョンを是非示していただきたいと思っております。
 あと残された時間、一、二点お伺いをさせていただきます。
 昨日、理事懇が開かれまして、国交省から森友問題に関する報告書が提示をされました。このごみ処理費用が六・七億円から八・二億円に跳ね上がった経緯について、特に四月十二日から十四日の間の国土交通省と財務省との記録を要求をしておりましたが、その提出はありませんでした。また、森友とのやり取りも、三月二十九日以降の記録の提示がございません。
 今回開示されなかった理由をお聞かせいただきたいと思います。よろしくお願いします。


○蝦名邦晴航空局長

 お答え申し上げます。
 今般御提示を申し上げましたのは、財務省におきまして書換え前の決裁文書や協議メモが職員個人が保有する手控えといったところからも発見されたということも踏まえまして、国土交通省におきましても、改めまして確認を行った結果として、職員の手控えとして残っていた森友学園側との協議メモについて御提出をさせていただくことにしたものでございます。
 その上で、委員御指摘の三月三十日の森友学園側との協議メモなど、協議メモにつきましては、課長と課長補佐のみが会合に参加していたわけでございますけれども、これは職員に確認をいたしましたけれども、そもそもその協議メモ自体を作成していなかったということでございます。
 また、平成二十八年の四月十二日から十四日までの増量依頼のところの調査の中のやり取りということでございますけれども、これも繰り返し職員に聞き取りをした結果といたしまして、先般、近畿財務局の方から地下埋設物の撤去費用の、処分費用の見積りに関する検討状況の説明を求められて、大阪航空局から、見積りの対象面積、深さ、混入率等を示しながら、その時点の検討段階の要はたたき台として見積りの算定方法と約六・七億という数値を説明したこと、その際、近畿財務局から、対象範囲について、既に工事業者が試掘してごみが見付かったとしていたグラウンド部分周辺も含めるなど、将来にわたって瑕疵があると言われないようもう少し広げた方がいいのではないかといった趣旨の話があったといったようなことを確認の上、御説明を申し上げております。
 また、昨日は、そのたたき台になります約六・七億の見積資料も提出させていただいておるところでございまして、具体的なお尋ねをいただければ、職員などに確認した上で、丁寧に御説明をさせていただきたいというふうに思っております。



○青木愛

 昨日のお話ですと、その森友学園との交渉記録は提出できるんだけれども、役所間同士の協議メモについては差し控えたい旨の御発言ありましたけれども、やはり省庁間とのやり取りというものを是非提出をしていただきたいと、また重ねて提出を求めていきたいと思っております。
 そして、もう一点、この六・七億円から八・二億円に増額した理由として、口頭ででありましたけれども、面積と処分単価が変わったという御説明が昨日ございました。面積と処分単価が変わり、深さや混入率は変わっていないという具体的な報告をいただきました。
 この面積はどの部分が増えたのか、またこの処分単価が幾らから幾らに変わったのか、またその理由は何なのか、数字の根拠は何なのか。また今後も伺ってまいりますけれども、今日の時点で分かる範囲でお答えをお願いいたします。


○蝦名邦晴航空局長

 大阪航空局が平成二十八年四月十二日に近畿財務局に提示いたしましたその時点でのたたき台の試算は、大阪航空局という組織で決裁を経た正式なものではございませんので、あくまでもたたき台にすぎない当該試算について詳細に御説明できない部分があることは御理解いただければと思いますが、その上で、大阪航空局の当時の担当職員から聞き取りをした結果を御説明申し上げます。
 対象範囲につきましては、大阪航空局が平成二十八年四月十二日に近畿財務局に提示をいたしましたその時点でのたたき台の試算では、平成二十二年の地下構造物状況調査でごみが確認された箇所と、それから、くい掘削工事の過程において新しいごみが出たというふうに森友側から主張されたとされます校舎建築部分、これを範囲としておりまして、四千三百五十二平方メートルでございました。
 しかしながら、同日、先ほど申し上げましたように、近畿財務局から、既に工事事業者が試掘をしてごみが見付かっていたグラウンド部分周辺を含めるなど、将来にわたって瑕疵があると言われないようにもう少し広げた方がいいのではないかといった趣旨のお話もございました。
 こうしたことも踏まえまして、引き続き見積りの検討を行いまして、その結果、工事関係者から提出されました、提出された試掘結果報告書においてごみが出たというふうにされておりましたグラウンド部分のうち、本件土地が過去に池や沼といった地歴からもごみの見積範囲として妥当だと考えられた部分があるグラウンドの西側の一部を面積に追加をして見積りを行うこととしたということでございます。
 また、処分費の単価につきましては、四月十二日時点のたたき台では、当時大阪航空局職員が把握していた他の工事事業者の同種の工事単価として三万三千円パー平米というもので仮置きをいたしましたけれども、四月十四日付けの決裁文書にて提出をいたしました見積りにおける処分費の単価につきましては、これまでも御説明しておりますとおり、民間の工事事業者から提供を依頼していた資料の一つとして徴取して、他の二者の、他の事業者の価格情報と比較検証した上、最も安価であることを確認した上で二万二千五百円パー・トンということで設定をされたということでございます。



○青木愛

 是非これからまたレクもお願いしますが、御説明に来ていただく方も、やっぱり初めて聞くことで十分な資料を持ち合わせていないという場合もあり、是非この六・七億、八・二億、それぞれのその積算根拠の比較ができるような資料をお願いしたいと思います。六・七億と八・二億の積算根拠の比較ができるような具体的な数値を示した資料をいただきたいと思います。何といっても、二日で、たった二日で六・七億が八・二億円に跳ね上がっておりますので、その積算根拠を示していただく必要はあろうかと思っております。
 また一般質疑で質問させていただきますが、それまでの間、是非十分な情報をお願い申し上げて、質問を終わらせていただきます。ありがとうございます。





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