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国民民主党 参議院議員 青木愛 Official Website

議会議事録JOURNAL

平成31年3月28日 予算委員会

奄美群島振興開発特別措置法及び小笠原諸島振興開発特別措置法の一部を改正する法律案について




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○青木愛

 国民民主党・新緑風会の青木愛です。
 早速質問に入らせていただきますが、重なる部分も多々ございますけれども、どうぞよろしくお願いをいたします。
 日本は、六千八百五十二の島嶼により構成され、四方を海で囲まれた島国であります。本州、北海道、四国、九州などに比べまして他の島嶼部は厳しいハンディキャップを抱えており、その解消、改善のために、昭和二十八年に離島振興法が制定されました。その後、奄美、小笠原、沖縄がアメリカの軍政下から復帰をし、それぞれ特別措置法が制定され、振興策が実施をされてきたところでございます。
 そこで、まずお伺いをいたします。
 この度のこの特措法につきまして、今回の改正は五年前の改正の単純な有効期限の延長という位置付けとなっているかと思います。この五年間でどの程度振興策が達成されたのか、また新たに浮かび上がった課題は何だったのか、また新しい振興策が盛り込まれなかったのはなぜだったのか、その辺りからまずお伺いをさせていただきたいと思います。


○石井啓一国土交通大臣

 奄美群島、小笠原諸島とも、本土復帰以来、特別措置法の下で振興開発を実施してきた結果、道路、港湾等のインフラ整備は着実に進んできております。
 このような中、奄美群島におきましては依然人口減少が進んでおりますが、定住促進の取組等によりまして社会減の幅は減少をしております。また、平成三十年の入り込み客は八十八万人台で、平成二十五年から約二十万人増加をしております。
 また、小笠原諸島におきましては、Iターンが盛んで、人口も微増をしているところでございます。
 一方、課題といたしましては、奄美群島では一人当たり所得が対全国比で約六七%にとどまっておりまして、また生活保護率が、全国は約一・九%のところ、奄美におきましては約四・八%となってございます。
 小笠原諸島におきましては、医療面におきまして、小笠原村の診療所で対応できない救急患者は内地への緊急搬送を必要といたしまして、病院収容に平均九時間半掛かる状況であります。
 また、物価は、食料品価格や水道料金など全体として全国より高い状況にあるなど、両地域については、経済面、生活面で本土との格差がなお存在をしております。
 このため、今回、奄美群島振興開発審議会及び小笠原諸島振興開発審議会におきまして、地元の御意見を伺いながら意見具申を取りまとめていただきました。これを踏まえまして、現行法を延長し、引き続き特別の措置を継続するとともに、この特別の措置の実効性を高めるため、平成三十一年度予算では交付金において成長戦略の推進に係る制度の拡充等を、また平成三十一年度税制改正では帰島促進の特例措置の延長等を措置することとしたところでございます。
 このような今回の取組は地域の御意見を十分に踏まえたものと認識をしております。引き続き、各制度を有効に活用いたしまして、両地域の振興開発に取り組んでまいりたいと考えております。


○青木愛

 ありがとうございます。
 様々な角度からの課題を示していただいたと思います。これまでの五年間よりもちょっとスピードアップをいたしまして、大臣がおっしゃるように、地元の要望に応える形で進めていかなければならないと改めて思うところでございます。
 それでは、奄美群島に関してまずお聞きをしていきます。
 奄美の名産品として、先ほども御紹介ありましたが、大島つむぎと黒糖焼酎が有名でございます。豊かな自然環境や個性的な伝統文化を生かした観光産業にも期待が持てるところです。地元では、奄美群島の成長戦略として、農業と観光と情報通信産業、これを三本柱として位置付け、産業の振興を図り、そして定住を促進をしているところでございます。
 そこで注目したいのがこの情報通信産業なんですが、いわゆるIT産業、高速通信網を整備すれば、空間的距離あるいは時間的距離など地理的な不利性を軽減できる数少ない産業であると認識をしております。離島や半島など交通の不便な地域、ほかにもたくさんありますけれども、なぜ奄美がIT産業に注目をしたのか、またそのきっかけは何だったのかをお伺いをしたいと思います。
 そして、あわせて、地元では既存施設を活用した起業者創業支援施設、インキュベート施設、奄美市ICTプラザかさりというのを整備をして、情報産業の創設、育成を支援しているとお聞きしています。事業所の規模は決して大きくはありませんけれども、情報関連企業、事業所は順調に伸びていると伺っております。今後の見通しについても併せてお伺いをさせていただきたいと思います。


○石井啓一国土交通大臣

 情報通信産業は、地理的不利性を抱える離島におきましても定着が可能であることから、平成二十四年に国土交通省の補助金を活用いたしまして、御指摘いただきました奄美市ICTプラザかさりが開所いたしまして、これまで十四社の情報通信企業が事業活動を行ってまいりました。また、地元の十二市町村が連携をいたしまして平成二十五年二月に策定をいたしました奄美群島成長戦略ビジョンにおきましても、ICTの活用は成長のための重要な鍵との共通認識の下、情報通信を農業、観光とともに重点三分野と位置付けているところでございます。
 この戦略ビジョンを踏まえまして、地元自治体は情報通信企業の技術力の向上や起業の促進に取り組んできておりまして、国土交通省も交付金により必要な人材育成等を支援をしてまいりました。こうした支援策によりまして、情報通信関連の事業所数及び従業者数は、平成二十三年度の七社五十三人から、平成二十八年度には十七社百四人へと着実に増加をしているところでございます。
 国土交通省といたしましては、地元自治体の情報通信産業の振興に向けた取組によるこのような効果が継続するよう、引き続き支援をしてまいりたいと考えております。


○青木愛

 ありがとうございます。
 人口減少が進む日本におきまして、離島やへき地の人口減少は深刻な問題となっております。奄美のほかにも、最近、例えば和歌山県の白浜町にIT企業が進出をしているとお聞きをしております。ここは交通の便が決して良いとは言えませんけれども、温泉で有名でもあります風光明媚な観光地で仕事をするということは、そこで働く技術者、また従業員にとっても大変快適な仕事空間であり、また生活空間であるということであります。
 こうした事例、条件不利地域である離島やあるいは半島においてその産業振興に大変役立つものと思いますので、この奄美の事例を是非またモデルともさせていただきまして、また様々な成功事例の御紹介、またアドバイスなど、国交省にはお願いをさせていただきたいというふうに思います。
 続いて、最近質問でよく取り上げられております地域おこし協力隊についてお伺いをさせていただきます。
 都市地域から過疎地域等の条件不利地域に住民票を異動しまして生活の拠点を移した方々が、地方公共団体が地域おこし協力隊員として委嘱をしております。隊員は一定期間地域に居住をして、地域ブランドや地場産業の開発、販売、またPR等の地域おこしの支援、また農林水産業への従事、住民の生活支援などの地域協力活動を行いながら、終了後はその地域への定住、定着を図ることとしております。
 受入れ自治体数及び隊員数は年々増加の傾向にあります。平成三十年度の実績は、自治体数が一千六十一団体、隊員数は、農林水産省でも田舎で働き隊百五十四名行っておりますが、それを合わせますと五千五百十三人にも上っております。平成三十年度は奄美群島の一市九町二村全ての市町村で協力隊が活躍しているということであります。
 これまでの成果、また終了後の定住、定着、また新たな課題についてお聞かせをいただきたいと思います。


○佐々木浩 総務大臣官房地域力創造審議官

 お答えいたします。
 地域おこし協力隊は、委員御指摘のとおり、現在、隊員数五千五百十三人、受入れ自治体数も千六十一団体となる見込みでございます。そのうち現役の隊員の約四割が女性、それから二十代、三十代の隊員が七割を占めるなど、若い方々の感性で地域を元気にしてくれている状況にございます。また、隊員の約六割は任期終了後も同じ地域に住み続け、引き続き地域の担い手として活躍されている状況にございます。
 このようなことから、地域おこし協力隊は、地方への新しい人の流れをつくり、持続可能な地域社会の構築に向けて着実に成果を上げてきているのではないかと考えております。
 今後の課題といたしましては、隊員のなり手の掘り起こし、それから受入れ、サポート体制の強化、定住、定着への一層の促進ということではないかと考えております。
 まず、隊員数につきましては、六年後、二〇二四年度に八千名まで増やしていきたいと考えておりまして、青年海外協力隊の経験者やシニアの方、あるいはJETプログラムを終了した外国人の方々など、隊員のなり手の掘り起こしも取り組んでまいりたいと考えております。また、受入れ、サポート体制の強化として、隊員として活動する前に二泊三日以上の地域協力活動を体験していただくおためし地域協力隊を来年度から創設し、ミスマッチを防いでいきたいと考えております。
 定住、定着の一層の促進のため、各地の事業引継ぎ支援センターと連携いたしまして隊員による事業承継を支援するほか、隊員の起業に向けた金融面での支援を新たに実施し、起業支援を更に充実させ、任期終了後の出口も多様化してまいりたいと考えております。
 これまでの課題を検証し改善を重ねていくことが重要であると考えており、引き続き、地域協力隊制度の発展に向けてしっかりと取り組んでまいります。


○青木愛

 ありがとうございます。
 おためし地域協力隊、入口としてはとてもいい案ではないかなと、今お聞きしてそう思いました。
 四割が女性ということで、奄美においてはICTの学習支援、また地域文化の保存、発信なども行っているというふうなことも伺いました。本当に期待をするところでございますので、今後、この隊員の方々が各地で様々な経験から得られた実績を一度集めていただいて、またそれぞれの地域に還元していただくと、そういったことも是非取り組んでいただけたら有り難いなというふうに思います。
 続きまして、奄美群島の自然災害についてお聞かせをいただきたいと思います。
 奄美群島は亜熱帯に属しております。毎年、数多くの台風の通り道になっています。昨年も、九月二十九日に台風二十四号が、十月五日には二十五号が襲撃し、多数の家屋を損壊、サトウキビを始めとした農産物に甚大な被害など、各方面に大きな爪痕を残しました。
 徳之島にあります伊仙町では、市町村単位で指定します局地激甚災害の対象に指定されました。現在の復旧状況と今後の防災対策についてまずお伺いいたします。


○麦島健志 国土交通省国土政策局長

 お答えを申し上げます。
 伊仙町につきましては、昨年の台風二十四号による被害を受けまして、同年十一月に局地激甚災害の対象に指定をされたところでございます。町管理の道路一か所、河川一か所、港湾五か所、漁港三か所が被災をしておりますが、現在災害復旧事業を進めているところでございまして、本年中に完了する予定でございます。
 伊仙町を含みます奄美群島は、御指摘のように台風の常襲地という厳しい自然条件下にあり、災害時には島民が孤立するおそれがあることなどから、ハード、ソフト両面からしっかりと防災対策を行うことが重要だというふうに認識をしてございます。
 奄美群島振興開発審議会からも、台風等の災害に備え、防災施設の整備、避難救助体制や防災教育訓練の充実等の防災対策を計画的に推進すべきとの意見具申をいただいているところでございます。
 国土交通省といたしましては、防災・安全交付金や奄美群島振興交付金等を活用しながら、引き続き防災対策の推進に対して支援をしてまいりたいと考えてございます。


○青木愛

 よろしくお願いいたします。
 近年、自然災害はますます激甚化をしているわけでございます。台風常襲地域に位置する奄美群島の住民を自然災害から守り、島民の安全、安心を保障するためには、やはり測候所がその場所に存在し、観測員が現場の状況を一刻一刻肌身で実感し、判断することが重要だと考えます。先ほど野田委員からも指摘がございました。私もかねてから地元より陳情をいただいている案件でございます。
 気象予報に関しましては、静止気象衛星「ひまわり」や全国各地の観測地からデータを収集し、解析し、気象を予報する技術は年々進歩しているとはいえ、住民の命と暮らしを機械に任せるわけにはまいりません。地元からは名瀬測候所の地方気象台への格上げが強く要望されております。かつて存在しておりました沖永良部測候所は、地元の強い要望にもかかわらず、二〇〇八年十月に無人化の自動観測システムである特別地域気象観測所に格下げをされました。
 政府が掲げる防災・減災の観点からも、地方気象台への格上げなど、体制強化及び機能強化が必要と考えますが、ここは石井大臣の御見解を是非お伺いをしたいと存じます。


○石井啓一国土交通大臣

 気象庁の測候所につきましては、平成十八年の六月に閣議決定をされました国の行政機関の定員の純減についてにおきまして原則廃止することとされました。しかしながら、名瀬測候所につきましては、奄美地方の広域的な予報、警報業務を担当していることから、同地方の関係機関への支援を確保するため存続することといたしました。ちなみに今、全国で測候所が残っているのは、この名瀬測候所を含めて二か所でございます。
 近年、気象庁では、地域における気象防災業務の強化を推進しているところであります。元々測候所というのは気象を観測するところでございますから、観測がメーンの業務でありまして、数名程度しか置かないという測候所もたくさんあったところでございます。これは、自動観測が進むようになって必ずしも人が観測しなくても気象観測ができるということから、多くの測候所が廃止をされてきたという背景がございますが、名瀬測候所におきましては地方気象台とほぼ同等の体制、機能を確保しておりまして、平時からの防災気象情報の利活用に関する普及啓発、緊急時の市町村へのホットラインの実施等に取り組んできているところでございます。
 名瀬測候所が担っている業務は地域住民の安全、安心を守る観点から大変重要であると認識をしておりまして、名前は測候所でありますけれども事実上は地方気象台に近いということでありますので、実態は地方気象台に近いということでございます。今後とも、奄美地方における的確な防災気象情報の提供等を通じまして地域防災に貢献してまいりたいと考えています。


○青木愛

 そうですね、気象台に近いということであれば、気象台にしていただけると奄美の方々の精神的な安心感にもつながると思いますので、決して沖永良部のような格下げなどはならないとは信じてはおりますけれども、やはり防災・減災は国土交通省の最大の役割でありますし、何よりもこうした支援はやはり地元の要望にできるだけ沿う形で取り組んでいただくということが望ましいのではないかと思いますので、是非とも、今後とも、石井大臣を始め国交省の皆様方に、気象台への名称の変更、そして体制強化、機能強化に向けて鋭意御努力をお願いをしておきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 それでは、先ほどもございましたけれども、世界自然遺産についてお伺いをさせていただきます。
 平成三十一年二月、政府は奄美群島を含む地域を世界自然遺産に再推薦したと聞いております。世界自然遺産登録に向けた動きについて、これまでの経緯と、また今後の認定の見通しについてお聞かせください。


○鳥居敏男 環境大臣官房審議官

 お答え申し上げます。
 奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島の世界自然遺産登録に関しましては、諮問機関であるIUCN、国際自然保護連合からの延期勧告を踏まえまして、沖縄の北部訓練場返還地の推薦地への追加や分断された小規模な推薦区域の解消等必要な作業を進めた上で、先月一日に推薦書を再提出したところでございます。今後は、IUCNによる今年夏頃の現地調査等を経て、二〇二〇年夏頃に開かれます世界遺産委員会において世界遺産への登録の可否が審議される予定でございます。
 環境省といたしましては、関係機関や関係自治体等とも十分な協議を重ね、IUCNの指摘に真摯に対応してまいりました。再推薦の経緯や内容については御理解いただけるものと考えておりますが、確実な登録に向けて引き続き万全を期してまいります。


○青木愛

 世界自然遺産登録に関しまして、小笠原諸島は平成二十三年に登録をされています。その効果があって、それまで小笠原村の入り込み客数は二万人前後から平成二十四年には四万人近くまで増え、その後は三万人前後で安定をしていると伺っています。
 奄美群島も、世界自然遺産に登録されることにより、観光客の増加が予想されます。小笠原諸島へは三万人前後ですが、奄美群島では現在でも八十万人以上が訪れていると聞きます。それ以上に増加しますと、奄美群島固有の生態系への悪影響が出ることを大変心配するところでございます。
 奄美群島には、アマミノクロウサギやアマミヤマシギ、ヤンバルクイナ、イリオモテヤマネコなど、多くの固有種や絶滅危惧種を含む貴重な在来生物が生息、生育しています。観光客の増加あるいは外来種の侵入によって固有の生態系が乱される危険性が更に高くなります。申請の中身は生物の多様性と伺っております。
 奄美群島における観光振興と生態系保護について、基本的な考え方、また具体的な対策をお伺いしておきたいと思います。


○石井啓一国土交通大臣

 奄美群島における観光振興を図る上では、世界的にも貴重な奄美の自然環境を将来にわたって維持をしながら、観光資源としての利活用を図ることが重要と認識をしております。
 世界自然遺産登録を見据えまして、鹿児島県は、平成二十八年三月に奄美群島持続的観光マスタープランを策定をいたしまして、計画的な観光管理の取組を国、県、市町村、民間が協力して推進することとしております。例えば、自然保護上重要な地域におきましては、マイカー規制や利用人数の制限、認定ガイド同行の義務付け等のルールを設定することによりまして、増加する観光客による過剰利用を防止をし、貴重な動植物を保護するための取組が進められているところであります。
 国土交通省といたしましては、奄美群島振興交付金の活用によりまして、これらの取組やエコツアーガイドの育成等、地元におけるエコツーリズムの推進のための取組を引き続きしっかりと推進してまいりたいと考えております。


○青木愛

 よろしくお願いいたします。
 それでは、小笠原諸島について何点かお伺いをさせていただきます。
 大半の離島は年々人口が減少しておりますが、小笠原は増加をしています。平成二十二年度に対する平成二十七年度の人口増加率を比較しますと、全国の離島がマイナス七・四%に対して、小笠原はプラス八・五%の増加傾向にあります。また、六十五歳以上の人口構成比は、平成二十七年度で全国離島が三四・二%に対しまして、小笠原は一二・七%、これは全国平均の二六・六%よりも低い値となっております。高齢化率が低いということであります。これをどのように評価をされておられますでしょうか。


○麦島健志 国土交通省国土政策局長

 お答えを申し上げます。
 小笠原諸島の人口は僅かながら増加傾向にございまして、高齢化率は御指摘のように平成二十七年度国勢調査で一二・七%、人口ピラミッドを見ましても、全国と比較して若い世代が多くなっているという状況でございます。
 今後ともこのような状況を継続し、活力ある島であり続けるためには、Iターンを増加をさせるとともに、その方々の定住を図っていくということが重要であるというふうに認識をしてございます。今後更に定住を促進するためには、従来からの基盤整備の効果を生かしつつ、産業振興、雇用拡大等ソフト面にも重点を置いた対策を講じていく必要があると考えてございます。このため、地域資源を生かした観光振興によりまして雇用の場を確保するとともに、島に住み続けられるよう医療や教育等の環境整備にも力を入れる必要があるというふうに考えてございます。
 国土交通省といたしましては、関係省庁等と連携しながら、補助金等も活用しつつ、今後とも小笠原の定住の促進に向けて取り組んでまいりたいと考えてございます。


○青木愛

 先ほど大臣からも御答弁がございましたが、小笠原、子供たちであふれているという、そういうほかにはなかなか見られない情景を御覧になったというお話がございましたけれども、子供の数も大変増えているということでありまして、保育所や幼稚園、また小学校、中学校の受入れ体制が、手狭になっているというお話も聞いておりますが、その辺の体制は大丈夫でしょうか。


○麦島健志 国土交通省国土政策局長

 お答えを申し上げます。
 小笠原村には父島と母島それぞれに保育園、小学校、中学校が一施設ずつ整備をされており、小中学校の学級数は一学年一クラスで、平成二十年度以降増減はございませんが、人口の増加に伴いまして、この五年間で小学校は二十八名、中学校は三名、児童生徒数が増えているという状況でございます。
 このような中、父島の小中学校は、教室が手狭で空きがない、さらに、築後四十五年以上経過をして老朽化が進んでいる状況にございます。このため、平成三十一年度より、小中学校の整備に向けまして、施設規模や敷地の有効活用、教室の適正配置等を盛り込んだ基本計画の策定を行う予定になってございます。
 また、母島でございますが、母島の小中学校は平成十六年度に建て替えを行いましたが、母島の保育園は老朽化が進んでいるため、平成二十七年度より整備を進めている状況にございます。
 国土交通省といたしましては、東京都及び小笠原村と連携をしながら、子供たちの教育環境の整備に向けまして、補助金による支援を通じ、引き続き計画的な取組を進めてまいります。


○青木愛

 そして、高齢化率が低いということは、医療あるいは福祉体制、また交通のアクセスが不便だからという指摘もございます。この辺の医療体制、また生活あるいは交通インフラについて、今後の対策をお聞かせいただきたいと思います。


○迫井正深 厚生労働大臣官房審議官

 御答弁申し上げます。
 小笠原諸島における医療につきましてでございますが、東京都保健医療計画及び小笠原諸島振興開発計画に基づきまして整備をされております。
 父島では小笠原村診療所、母島では小笠原村母島診療所を設置をいたしておりまして、島内における医療を提供しております。医師につきましては、東京都から医師派遣によりまして、小笠原村診療所で三名、小笠原村母島診療所で一名を確保しております。それから、救急患者への対処につきましては、東京都知事などからの災害派遣要請によりまして、自衛隊機による急患輸送を実施をしております。
 こういったことによりまして医療提供体制を確保しているものと承知しておりまして、国におきましては診療所運営費の支援や医療機器購入費の支援などを行っておりまして、引き続き、必要な支援の予算につきまして確保に努めてまいりたいと考えております。


○麦島健志 国土交通省国土政策局長

 加えまして、交通アクセスについてお尋ねがございました。
 交通アクセスの関係でいきますと、まず父島の二見港及び母島の沖港につきましては、岸壁の改良等について補助金で現在支援をしてございます。
 また、唯一の定期交通手段でございます航路につきましては、平成二十八年七月に、本土と父島を結びますおがさわら丸と父島と母島を結びますははじま丸、新船が就航したところでございます。これによりまして、本土との航海時間につきましては約一時間半短縮したという状況でございます。国土交通省、建造費に対します補助を行いますとともに、父島と母島を結ぶ航路の運営費、住民運賃割引への補助を行っているという状況でございます。


○青木愛

 それでは、時間がありませんので、最後の質問とさせていただきたいと思います。
 経産省さん、来ていただいておりますが、大量の南鳥島周辺の海底のレアアース、その取組については、また次回、機会を見てお聞かせをいただきたいと思います。
 最後に石井大臣にお尋ねをいたします。
 先ほど酒井委員からも御指摘ございました中国船によるサンゴの密漁、あるいは韓国による対馬の土地買収など様々な問題が指摘されている中で、数多くの島嶼と、また世界第六位の広域の排他的経済水域から成るこの日本におきまして、離島の振興と海洋の保安確保、重要な課題だと思いますが、最後に、その点、石井大臣にお伺いをして、質問を終わります。


○石井啓一国土交通大臣

 四方を海に囲まれた我が国は、北海道、本州、四国、九州、沖縄本島を含めまして六千八百五十二の島嶼により構成される島国でありまして、国土面積の十二倍にも及ぶ領海及び排他的経済水域を有する世界有数の海洋国家であります。
 離島の振興は、我が国の領域や排他的経済水域等の保全、海洋資源の利用等、国益の保護と増進の観点から重要と認識をしております。奄美、小笠原の特別措置法や離島振興法に基づき、各種施策に取り組んできたところであります。
 国土交通省といたしましては、今後とも、離島の定住促進と自立的発展に向けまして、ハード、ソフト両面での支援にしっかりと取り組んでまいりますとともに、領土、領海の堅守に万全を期しまして、国民が安全、安心に暮らすことができる平和で豊かな海を守り抜いていく所存であります。


○青木愛

 ありがとうございます。
 質問を終わります。








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