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国民民主党 参議院議員 青木愛 Official Website

議会議事録JOURNAL

平成31年10月1日 災害対策特別委員会(閉会中審査)

台風15号に対する政府の対応について
○青木愛

 続きまして、立憲・国民.新緑風会・社民を代表しまして、青木愛です。質問の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。
 まず初めに、この度の台風で被災された多くの方々に心からお見舞いを申し上げます。また、昼夜復旧に当たってくださっている関係者の皆様方、またボランティアの皆様方に心から感謝を申し上げます。
 この度の台風十五号は、九月の九日未明に千葉県に上陸をいたしました。静岡、神奈川、そして島嶼部にも大きな被害をもたらし、最大瞬間風速五十七・五メートルという観測史上最大を記録しております。広範囲にわたっての長期間の停電、断水、通信障害、家屋の損傷、農林水産業また文化遺産への被害など、多くの被害をもたらしました。いまだその全容は明らかにされておりません。
 私は、早朝から出身地であります千葉県の南部を回りました。住宅の屋根、瓦屋根の被害は軒並みでありました。中には、屋根が丸ごと飛ばされている家も少なくありません。外壁にはほかから飛んできた木材が突き刺さっている家もあります。ガソリンスタンドは屋根から崩れ落ち、ビニールハウスは一面剥がされ、電柱は折れ曲がって倒れ、強風による人的被害がなかったことが奇跡と思えるような光景でありました。
 地元の人々は、八十年生きてきてこのような被害は初めてだと言っておりました。夜中に天井が飛ばされたことの恐怖、そしてこれからへの不安で御婦人が泣き崩れておられました。そして、被害のひどかった館山市布良、布良はもうおしまいだと瓦れきを片付ける若い男性の声も聞こえてまいりました。
 地元のスーパー、コンビニには飲料品、食料品はほとんどなく、停電は更に断水を引き起こしていきました。台風通過後は三十五度の猛暑日が続きました。エアコンが動かないために氷を求める声が多く、市民が高齢者施設などへ氷を届け続けるという事態になっておりました。東京からも氷を調達しながら、昼もそして夜中も氷や水を届けなければならない状況が続きました。携帯はつながらず、公衆電話から状況を伝え続けます。道路は信号機が点滅せず、交通整理をする警察官の姿もしばらく見えませんでした。交差点は危険な状況で、渋滞を引き起こしておりました。
 このように、被災地は首都圏に位置しながら、まさに陸の孤島として孤立をしたまま丸三日が過ぎていきました。被災の報道は、台風が上陸した九日、十日はほとんどなく、十一日は内閣改造の報道がほとんどでありました。被災住民の多くは、そんな内閣改造に明け暮れる政府の様子さえ知り得ない、夜は真っ暗な状況に置かれていたのです。
 十一日の夕刻、国民民主党災害対策本部で省庁との対策会議を開いていただきました。被災地の声を強く訴えていただき、そして、ようやく翌日十二日から現地でも報道関係者の姿を見かけるようになりました。被災の報道が増えたことで被災状況が一気に全国に伝わりました。公共性の高いこのメディアの力は絶大であります。こうした被災時におけるメディアの役割につきましては、改めて自覚をしていただくことをお願いを申し上げたいと思っております。
 そして、遡る九月一日は防災の日でありまして、まさにこの千葉県で首都圏九都県市によります合同防災訓練が大々的に実施をされたばかりでございました。出席をされた安倍総理も、災害対策には万全を期していくと挨拶をされたばかりでございます。僅か一週間後の発災でございます。
 今回の政府の初動は非常に遅れました。何のための訓練であったのかと思わざるを得ません。しかも、とうとう非常災害対策本部は設置をされないままでございます。開く必要がなかったと、そう判断した根拠をまずお伺いをしたいと思います。
 千葉県の対応も非常に遅れました。千葉県が職員を派遣したのは、三日半たった十二日の夕刻であります。災害救助法を発表したのも十二日の午後六時半です。この間の政府と千葉県とのこの情報伝達状況も併せてお伺いしたいと思います。よろしくお願いいたします。


○青柳一郎 内閣府政策統括官

 お答えいたします。
 台風十五号については、まず非常災害対策本部の関係についてお答えいたしますと、台風十五号については、台風の接近する前の九月六日に防災担当大臣出席の上で関係省庁災害警戒会議を開催し、停電の解消に時間を要している状況等を踏まえて関係省庁災害対策会議を計十二回開催するなど、関係省庁が緊密に連携して対応に当たってきたところでございます。
 さらに、全閣僚が出席する閣僚懇談会の場も活用し、情報共有や関係省庁の連携の確認を行うとともに、総理からは関係閣僚に対し必要な指示を行っていただいたところでございます。
 このように、今回の台風への対応については適切な警戒態勢の下で万全の災害応急対策を講じてきたものということで、非常災害対策本部の設置は要しないと判断したところでございます。
 それから、千葉県の対応の関係でございますけれども、内閣府において十日から審議官をヘッドとする情報先遣チームを派遣して、千葉県庁とは緊密に連携しつつ、被災地の被害状況や課題、ニーズ等の把握に努めてきたところでございますけれども、災害救助法の適用につきましては、九月十一日の東京電力の停電に関する会見内容を踏まえまして、停電が長期間継続し、多数の者が継続的に救助を必要としていると考えられましたことから、翌十二日に、内閣府から助言等を行って、千葉県が四十一市町村に対して九日に遡ってこれを適用したというところでございます。
 以上でございます。


○青木愛

 つらつらとおっしゃいますが、全然頭に入ってこないんですけれども。
 先ほど、適切かつ万全の対策を講じた、だから対策本部の設置の必要はなかったとおっしゃいましたけれども、それでよろしいんですね、本当に。


○青柳一郎 内閣府政策統括官

 政府の対応については適切かつ万全の応急対策を講じてきたと考えておりますけれども、今回の台風への初動対応については国も県も適切に行われてきたものと認識しておりますけれども、発生した災害から通じて得られた教訓は以後の対応に生かしていくことが重要だというふうに考えておりまして、国、自治体の初動対応、また災害対応に不慣れな県、市町村への支援の在り方等については、今後、検証作業を行う予定でございます。また、その検証作業を通じて得られた教訓を生かして今後の防災対策の充実に努めてまいりたいと考えております。


○青木愛

 被災地の皆さんは、政府の対応の遅れはみんな分かっています。対応の遅れはなかったと開き直るのは誰も納得をいたしません。そんなことを言わない方がいいし、その分、今後の支援につないでいく、そういう姿勢を示していただくことの方がこの初動の遅れに対する被災住民の憤りを和らげることにもなるし、また希望にもつながる、そのように助言を申し上げさせていただきたいと思います。
 質問に移ります。
 被災地では、今、罹災証明の発行に追われております。罹災証明は申請方式になっておりますけれども、被災が広範囲に及んでいる場合は、申請がなくてもいわゆるプッシュ型で、全戸を回る覚悟で調査すべきだと考えますけれども、いかがでしょうか。
 また、午前中から各議員からお話がありますけれども、損害割合算出表では屋根が最大でも一五%ということでありまして、被災地からは、ウエート付けを上方修正をして、屋根が損壊した場合は全壊、半壊になるようにしていただきたいとの声が上がっております。私からもお尋ねをいたします。


○青柳一郎 内閣府政策統括官

 お答えいたします。
 まず、被害認定調査の実施に当たっては、被災者からの申請があった住家を調査する方法と申請を待たずに調査する方法がございますけれども、今回の災害でも、千葉県では鋸南町においては申請を待たずに調査する方法を採用していると承知をしております。
 内閣府としては、発災後に千葉県内の市町村に対して実施した説明会において、申請により調査した住家の周辺の住家にも被害が生じている場合には、併せて周辺の住家についても調査を実施すると効率的であるという旨を助言しているところでございます。
 また、屋根の一五%というお話につきましては、いわゆる運用指針におきます部位別の構成比、一般的な住家を想定して施工価格等を参考に設定しているものでございますけれども、屋根への損害割合は一五%なんですけれども、屋根が損傷している場合にはほかの部位についても当然損傷していると想定されるということから、それぞれの部位の損傷程度も含めて判定されることになります。
 そういったこともございまして、今回、二十日の日に通知をしたところでございますし、二十四日にも発表しておりますけれども、台風による被害に降雨による被害も加味して判定するという留意事項を通知しておりまして、これによって、瓦屋根等に相当程度の被害があって屋内が浸水しているような場合にはおおむね半壊程度であり、屋根の大部分に被害がある場合には、おおむね大規模半壊あるいは全壊の判定となると考えているところでございます。
 引き続き、こういった被害家屋の認定につきましては、実態を踏まえた判定がなされるように周知、助言を行ってまいりたいと考えております。


○青木愛

 いずれにいたしましても、被災者の立場に立って判断をいただきたいというふうに思いますことと、一人も漏らさぬように、一世帯も漏らさぬようにお願いをしたいと思います。高齢者のみならず大変分かりづらく、また役所に向かえない方もいらっしゃいますので、丁寧な対応をお願い申し上げたいと思います。
 そして、今回の被害の特徴の一つですけれども、長期に及ぶ停電ということであります。一見、建物は無事に見えても、屋内では多くの住民が不自由な生活、苦痛を強いられていたという精神的な被害があったということにも目を向けなければならないと思います。発電機を買って、そして回した際のガソリン代であったり、あるいは自動車の中で過ごした場合のガソリン代、これは支援の対象にはなっておりません。
 しかし、こうした新しいタイプの災害対応ということで、今後法律改正も視野に入れてもいいのではないかと思うんです。これ、建物の被害遭われた方は、今いろいろと説明いただいているような支援策はございますけれども、建物は無事であっても、その中で長期に及ぶ、二週間以上にわたって停電の中で生活を強いられた方々のやはり被害、見えない被害、ここにも是非目を向けていただきたい、これが今回の台風被害の特徴の一つだと思っております。是非御検討をお願いをいたします。
 そして、先ほど小西委員からも指摘がございました。まだまだ真夏日が続いております。雨で畳や室内がぬれ、細菌やカビが発生をして肺炎にかかる高齢者、特に高齢者、肺炎にかかる心配がまだまだ続いております。心のケア、衛生面、健康面、これは厚労省に是非とも引き続き対策を講じていただきたいと思います。答弁をお願いします。


○奈尾基弘 厚生労働省大臣官房審議官

 お答え申し上げます。
 被災地域については、浸水した家屋の状況や停電の長期化等を踏まえまして、感染症対策を行うとともに、被災された方に対する健康支援を行うということは重要と考えております。
 このため、保健師が避難所や自宅への巡回訪問を行うことによって、感染症予防のためのリーフレット等の啓発資材、これを活用しながら必要な情報提供に努めるとともに、被災された方の健康状態を把握してございます。その際には、社会福祉協議会や民生委員、地域における自主組織等とも連携しながら、きめ細かな健康状態の把握や支援に努めてございます。
 加えて、保健師による巡回訪問や健康相談の機会に、心のケア、これが必要だということであれば、より専門的な支援を行う医療機関や精神保健福祉センターなどの関係機関に適切につなぐという取組を行ってございます。
 厚生労働省といたしましては、千葉県からの要請に基づきまして、県外の保健師等から成るチームの応援派遣調整など健康管理の実施体制の確保に努めてきてございます。引き続き、千葉県との緊密な連携の下で、被災地域のニーズや状況を踏まえて、衛生面や健康面、心のケアに努めてまいります。


○青木愛

 よろしくお願いします。
 それから、これも質問をいただいているところでございますけれども、今回、国土交通省はいち早く、災害救助法の半壊に該当しない一部損壊の場合であっても、耐震性向上等に資するという観点から、防災・安全交付金の効果促進事業として支援する方針を決定をしております。その場合、例えば建て替えのときに、この際、瓦の修復とともに自家発電ができる太陽光パネルを設置しようでありますとか、あるいは海沿いの家屋におきましては屋上を設置したいと、そうした考えを持たれる方もいらっしゃるかもしれませんし、また、そうした考えを誘導することももしかしたら今後国としても必要になってくるのかなというふうにも思ったりもするんですけれども、まず融資に対する支援策があると伺っております。その辺の状況をお知らせください。


○眞鍋純 国土交通省住宅局長

 お答え申し上げます。
 まず、前半で言及していただきました防災・安全交付金による支援策につきましては、これは自治体が被災した住宅の耐震性の向上などに資する補修について支援を行う場合に、国が防災・安全交付金の効果促進事業の対象として支援を行う、つまりこれは補修についての支援ということでございまして、建て替えの支援というわけではございません。
 建て替えにつきましては、これは今回の災害には必ずしも限りませんけれども、住宅金融支援機構の融資の中で、通常より低利の災害復興住宅融資というようなメニューが用意されております。この融資の中で、住宅の購入や建設、それから補修についてもカバーしておりまして、この場合には半壊以上というふうなルールはございませんので、一部損壊のものについても、また住宅の新築、購入についても適用できると、こういうことになってございます。
 通例の住宅金融支援機構の関連する住宅ローンよりも金利が随分お安くなっているということもございますので、この制度の周知に努めまして、御利用いただけるように働きかけてまいりたいと考えております。

○青木愛

 続きまして、被災地のドローンの活用についてお尋ねをいたしたいと思います。
 この被災状況の把握だけではなくて、ドローンに小型携帯電話基地局を搭載することによって、倒壊した建物や瓦れきの下敷きになった人がいた場合、スマホ電波をキャッチし、また山や遭難で行方不明になった場合は、ドローンに赤外線カメラを搭載することで体温のある遭難者を発見することができるということであります。
 こうした被災時に備えて、自治体あるいは消防署、警察署での配備、あるいはドローンを所有し操縦できる民間団体あるいは個人と事前に協定を結ぶなど、ドローンの活用の体制を整備すべきではないかと考えております。
 ちょっと時間がありませんので、これは御答弁は結構でありますが、最後に大臣にお伺いをしなければなりませんので。
 今回、各地でビニールハウスなどの農業施設あるいは養殖場等の漁業施設、被害を受けました。また、長期停電によりまして断水も起こし、酪農の発祥の地であります南房総、酪農を廃業しようかという声も出ております。乳を搾りながら毎日それを捨てなければならない、そういう声も聞いております。旅館あるいは観光産業も大きな被害を受けました。多方面に及んだ被害に対して支援策を講じていただかなければならないと考えています。
 被災自治体は早期の激甚指定を求めております。まだまだこれから被害状況が更に上がってくる中で、より早期の、そしてより広い地域での激甚指定の方向を検討していただきたいとお願いを申し上げます。
 そして、本日十月一日から消費税が一〇%に増税をされました。被災住民は災害と増税の二重の負担を強いられることになります。是非そうした様々なことを加味していただきまして、被災住民の立場に立った支援策を今後ともお願い申し上げたいと思います。
 最後に、大臣の力強い被災地に対する御決意の言葉をお願い申し上げます。


○武田良太防災担当大臣

 被災自治体におきまして財政面に不安なく復旧復興に取り組んでいただくために、本年八月から九月の前線等に伴う大雨による災害について、先般激甚災害に指定する見込みであることを公表させていただきました。今後は、できるだけ早く指定政令の手続を速やかに進めてまいる所存であります。
 政令制定後も、復旧工事の詳細設計等を進め査定額を確定していくことになると思いますが、それにより新たに基準を満たすものがあれば年度末に政令で指定することとしたいと思います。
 また、消費税税率引上げの二重負担についての御質問がございました。
 本日施行となった消費税率引上げに対しましては、幼児教育無償化、社会保障の充実による支援、加えてポイント還元やプレミアム付き商品券などの新たな対策を講じ、国民の経済活動への影響は相当程度緩和されるものと見込んでおります。
 加えて、被災者の生活再建への支援としては、被災者生活再建支援金や災害救助法による応急修理などにより、政府としてできる限りの支援を実施することとしておりますが、引き続き、被災者の声をお聞きし、被災された方々が一日も早く元の生活に戻られるよう、被災地の復旧復興に向けた取組を着実に進めてまいることをお誓い申し上げます。


○青木愛

 質問を終わります。






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