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立憲民主党 参議院議員 青木愛 Official Website

議会議事録JOURNAL

令和3年2月10日 資源エネルギーに関する調査会

資源の安定供給等(地域偏在など資源を巡る国際動向)
○青木愛

 時間があるということですので、大変恐縮ですが、西澤参考人に二点ほどお伺いをさせていただきたいと思います。
 私も、この液化天然ガス、LNGですけれども、化石燃料の中ではクリーンだということで、前向きに捉え、いろいろと質疑のテーマにもさせていただいたこともございました。ですので、お伺いしたいのですけれども、先ほどから質問が出ておりますが、このCO2の地下貯留、CCSなんですけれども、日本の土地は適さないということなんですが、具体的にはどういった土地が適するのか、そして、諸外国のどういった国のどういう土地を想定されているのか、そして、その場合の環境に対するやはり影響ですよね、その辺はどのようにこれから評価されていくのかということを一点お伺いをしたいのと、それから、先ほどバンカリング拠点のシンガポールがハブになっているというお話がございましたが、日本もそのハブになる役割を担うということでこれまで検討されてきたと思います。横浜港を中心に、千葉県側でいいますと袖ケ浦とかあるいは富津ですとか、このバンカリングの基地がございまして、地理的にシンガポールと役割分担をして日本もこのバンカリング拠点としてその役割を担っていこうという、そうした流れがあったかと思うんですけれども、その辺の現状、その道筋と将来展望といいますか、その辺、併せて二点お伺いさせていただきたいと思います。


○西澤淳 三菱商事株式会社常務執行役員天然ガスグループCEO

 まず、CCSの適正な土地、それから将来的にそのCCSというのは大丈夫なのかと、こういう御質問と思います。
 CCSというのは、大きく分けますと、石油やガスがたまっていた構造、地下の構造ですね、大体千メートル、二千メートル、三千メートルという世界ですが、それは海上油田、海上ガス田もありますし、実際のオンショアもあるわけですが、そういうところの地下の、もう石油を掘り尽くした、ガスを掘り尽くした構造に入れる、これが一般的な形のCCSです。
 もう一つは、いわゆる日本語で帯水層、英語でアクイファーと言いますが、こういういわゆる水がたまっているところがあるんですね。これも完全にシールド、シールされています、その層がそういう層なんですね、そこに入れていく。で、帯水層にCCSを行うというのはまだほとんど行われていないと思います。これから出てくるとは思いますが。帯水層は比較的いろんなところにあるんですが、それでも、実際そのCCSに適した帯水層というのはまだまだこれから開発をしていかなければならない。むしろ、もう既に枯渇した油田、ガス田、そういったところに大きく注入していくと、これが一般的に今考えられている手法です。
 そういったところがどこにあるかということですが、やはり石油やガスを大量に生産している国、土地にあるわけでありまして、例えばアメリカもそうですし、カナダもそうですし、それから例えばオーストラリア、私ども、ある会社と最近覚書を締結しましたが、規模的には年間二千万トンのCO2を中に長きにわたって入れ続けることができる規模というものがあるわけですね。
 そういったところをしっかりと、やはり、もちろんこれは資本のいわゆるインジェクションも我々の方から必要ですけれども、そういったことも含めてサポートをいただければ、やはり国のバックアップがいただけると非常に大きな投資になりますので、そういうことをやっていくのがいいのかなと。
 で、これはモニタリングをずっとしなければいけません、少なくともかなり長い期間にわたって。それはそれでまたコストが掛かりますが、あくまでもそのモニタリングをきっちりするということが前提になると思います。
 それから、LNGバンカーの件で御質問ございました。
 いわゆる重油を一般的にはたいていたり、それからマリンディーゼルと言われるディーゼルをたいたりするんですね、船は。これをどんどんLNGに替えていこうという動きがこの数年出てきておりまして、実は私どもでも欧州で六、七年前に事業を一回始めましたが、なかなか値段が、オイルの値段が下がると、やっぱり天然ガスの切替えが進まないんですね。
 それから、規制は一応、インターナショナル・マリタイム・オーガナイゼーション、IMOというところから出てきているんですが、罰則規定が非常に弱くて、弱くてというか、基本的には今までなくて、こういったことから、余りLNGバンカーの利用の促進というのは現在までのところ進んでいません。
 ただ、今後、より強い規制が入ってくる、あるいはその罰則規定みたいなものも出てくる、あるいは社会的なペナルティーも出てくるということで、比較的、今後、より浸透していくんではないかと思います。
 以上であります。


○青木愛

 ありがとうございました。


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